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2006年10月16日 (月) | EDIT |

著 者: 真保裕一
出版年: 1999年
出版社: 講談社文庫/講談社
交通事故で妻、佳代子を失った尾高健夫は、思い出の残る札幌に住むことに耐えられず、上富良野に移り住み、森林作業員となる。ある朝、早くに目が覚めた健夫は、夜明け前の森で若い女性と出くわし、彼女が沢へ飛び降りたことろを助け出す。しかし、その女性は運び込まれた病院から黙って出ていってしまい、その後女性を捜して不審な男が現れたこともあり、健夫は、女性の行方を捜し始める。女性を見付けたのが自衛隊の演習場近くだったことから、彼女は演習場に侵入しようとし追われていたのではないかと推測した健夫は、1ヶ月前、自衛隊で不発弾持ち出しに関わる爆発事故が起こっていたことを知る。女性に妻の姿を重ね、健夫は彼女を追うが、それと同時に仲間が不審な事故に巻き込まれるなど、おかしな事件が相次いで起き始める―――――
これも実は旅行中に読んだ小説。映画を観ると、どうしてもそっちを優先してしまうので、なかなか小説の方は記事に出来ない…

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2006年03月20日 (月) | EDIT |

著 者: 真保裕一
出版年: 1994年
出版社: 講談社文庫/講談社
厚生省東京検疫所の職員、羽川は、ある日中学からの友人であるジャーナリスト、竹脇の妻枝里子から、竹脇が泥酔して車ごと海に落ちたと連絡を受ける。つい数日前、かつての恋人であった枝里子と関係を持ったことを竹脇に知られた羽川は、自分たちが竹脇を追いつめたのではないかと自分を責める。そんな時、以前、放射能により汚染された食品が、他の国を経由して輸入されるという“三角輸入”について竹脇が書いた記事を受けて、検疫所への苦情が持ち込まれる。元食品衛生監視員である羽川は、高木課長に命じられ、汚染食品がどうやって市場に出回るようになったのか、横流しルートを解明することに。しかし、真相解明しようとする羽川の身に危険が及ぶようになる―――――
第37回江戸川乱歩賞の受賞作です。しばらく前に読み終わっていたのですが、記事にするのを後回しにしてしまいました。
2006年02月05日 (日) | EDIT |


著 者: 真保裕一
出版年: 1999年
出版社: 講談社文庫/講談社
手塚道郎は、変造テレホンカードを造ったり、高電圧によって自動販売機を誤作動させ、釣り銭をかすめ取ったりする詐欺で小銭を稼いでいる。ある日、道郎は“東建ファイナンス”という街金の、いかにもヤクザといった風体の男たちから声をかけられる。友人の西嶋雅人が、東建ファイナンスから1260万円もの借金をし、その時の保証人として道郎の名前を書いたというのだ。借金返済のためにクスリの運び屋を引き受けろと言われ、道郎は自分で何とかすると豪語。道郎は、借金返済のために偽札造りに手を染めることを決める。期限は1週間。道郎と雅人は、銀行のCDを襲って紙幣識別器を手に入れ、識別器を通過できる偽札を刷ろうとする。まずは機械を相手のコン・ゲームが始まった―――――
またもや真保裕一です。これは、日本推理作家協会賞と山本周五郎賞をW受賞した作品らしい。
2006年02月02日 (木) | EDIT |

著 者: 真保裕一
出版年: 1997年
出版社: 講談社文庫/講談社
作並博司は、“奥本経営コンサルタント”の電波管理部門で、情報漏洩を疑う企業の依頼を受け、チーフの光岡洋次と泉田龍夫の3人で、企業に仕掛けられた盗聴器を探り出す仕事をしていた。ある日3人は、仕事の帰りに妙な電波を受信する。電波は永田町方面から発信されており、作並は社長である奥本に通報を打診したが、奥本は取り合わない。作並たちは、社長に内緒で電波の発信源を突き止めようとする。やがて、発信源がホテルであることを突き止め、更に部屋を特定しようとホテル内を散策し始めた3人の耳に、突然、今まさに命を奪われようとしている老人の声が聞こえてきた。作並たちはホテル内を走り回り、やがて発信源と思われる部屋が見付かる。警官と共に部屋に踏み込むと、部屋からは胸にナイフを突き立てられた老人の死体が転がり出てきた―――――(「盗聴」)
他「再会」「漏水」「タンデム」「私に向かない職業」収録
こないだ読んだ「密告」が面白かったので、また真保裕一を借りてみました。どうもハマると同じ人の本ばかり読んじゃうんだよなー。
2006年01月15日 (日) | EDIT |

著 者: 真保裕一
出版年: 2001年
出版社: 講談社文庫/講談社
川崎中央署の生活安全総務係に所属する萱野貴之は、ある日突然、上司である矢木沢稔に同僚の面前で罵倒された。矢木沢が地元の業者から接待を受けていると、何者かから密告があったのだ。昔、萱野が競技射撃の選手だった頃、萱野と矢木沢はオリンピック出場を争っていたライバルだった。その頃、萱野が思いを寄せていた幸田美菜子との関係などから、彼の不正を密告した過去があり、そのせいで今回も萱野が密告者だと思われたのだ。今回に関しては全く身に覚えのない萱野は、誤解を解こうとするが、矢木沢の妻となった美菜子から頼まれて矢木沢の尾行をしており、全てを明かすことが出来ない萱野は次第に追いつめられる。萱野は自らの疑惑を晴らすため、真の密告者を捜そうとするが―――――
警察ものの小説と言えば、多いのは警視庁捜査一課とか、殺人を請け負う課に所属する刑事を主役としたものですが、主人公萱野は、警察でデスクワークを主にしている署員です。非常に珍しいですね。初めて読んだかも。
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