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週に1本は劇場で映画を観る!が合言葉。 主に映画、時々小説の感想を脳内垂れ流しで書きなぐるブログ。ネタバレあり。
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キャタピラー 
2010年09月10日 (金) | EDIT |
 テアトル新宿にて鑑賞
キャタピラーキャタピラー
2010年/日本/84分
監督: 若松孝二
出演: 寺島しのぶ/大西信満/吉澤健/粕谷佳五/増田恵美
公式サイト
公開: 2010年08月14日


第二次世界大戦の最中、黒川シゲ子の夫久蔵も、大勢の男たちと同じように出征していくが、ある日、四肢を失い、顔の半分は焼け爛れ、耳は片方つぶれ、言葉を発することが出来ないという無残な姿で戻ってくる。勲章を3つもらい、その武勲を称えられ、村民から“軍神”と崇められる久蔵。しかし家では異様な性欲と食欲を見せ、そんな夫との暮らしにシゲ子は途方にくれる。戦火はますます激しくなっていき、久蔵は日中戦争中のある記憶に苛まれ、次第に常軌を逸していく―――――


第60回ベルリン国際映画祭で、寺島しのぶが銀熊賞を獲ったことで話題になりました。予告ではかなりキツそうな反戦映画だなという印象を受けたので、ちょっと躊躇っていたのですが、行って来ました。
設定も強烈だけど(これは乱歩の「芋虫」に着想を得ているという指摘がありますが)、銀熊賞も納得と思えるくらい、寺島しのぶが秀逸  というか、この映画、寺島しのぶで持ってると思う。久蔵役の大西信満も良かった。まぁほぼ2人芝居なので、主演の2人が下手では話にならないんだけどね。
変わり果てた姿で帰って来た夫を目の当たりにした時、こんな状態でも性欲のある夫に呆れながら世話をする様子、煮詰まったシゲ子が夫を外に連れ出す時、シゲ子の気持ちが揺れ動くさまの表現が素晴らしかった。

“軍神様”と崇められたって、毎日世話をする家族にとっては何の役にも立たない。久蔵の妹の「でも恩給いっぱい出るんでしょ?」という台詞にうわあ…と思いながら、でもこれ本音だよなと思いました。でも、久蔵の妹や父親が介護を手伝ってくれる訳でもない(弟は食べ物を届けてくれたりしたけど)。
「軍神様って何なのよ!」と何処にも向けようのない怒りを表しながらも、様子のおかしくなる夫に「一緒に生きていこう」と告げるシゲ子に、ちょっと泣けました。

久蔵が折に触れて自分が記事になった新聞や勲章を見たがるのも、そうしなければ彼は生きられなかったというのがわかるし、途中から、これ、戦争中だから“軍神”だけど、戦争が負けて終わったら、普通に“体の不自由な人”だからなあ…と思っていたので、もうこれしかないだろうなというラストでした。
執拗にシゲ子の体を求めたのも、異様な食欲も、子孫を残そうとするゆえかなあなんて思いながら観ていました。

時折入る戦時中の映像とか、何万人死んだとかいうテロップはいらないと思う。あんなの入れなくてもわかっていることだし、主題歌に元ちとせの「死んだ女の子」を使っていたり、妙なところで原爆を意識させる演出なんだけど、久蔵が四肢を失ったのは、原爆とは関係ないでしょ。久蔵とシゲ子の生活をクローズアップすることで、一般市民の生活に残された戦禍を見せているんだと思っていたので、ものすごく違和感を覚えました。繋がりが見えなくて、上手くない演出だなあという感じ。
劇中のラジオ放送はそのまま字幕が付いているんだけど、玉音放送だけは現代語に訳してあるのも意味がわからない。

評価:★★★(3.0)
主演2人の演技だけなら5つだけど、映画全体としてはどうかなあ。ヘンな演出を割り引いて、演技にオマケしてこんな感じかしら。
観に行く時は、2人の演技を観るつもりで行くべし。


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監督:若松孝二
出演者:寺島しのぶ、 大西信満、 吉澤健、 粕谷佳五
収録時間:87分
レンタル開始日:2011-04-06

Story
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』の若松孝二監督が、戦争に翻弄されるひと組の夫婦の姿を赤裸々に描いたドラマ。戦争で四肢を失い、傷痍軍人として帰還した夫は村人から軍神と崇め奉られる。妻はそんな夫の食欲と性欲の処理に追われるが…。R15+ (詳細はこちら

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THEMA:映画館で観た映画
GENRE:映画
TAG:若松孝二 寺島しのぶ 大西信満 吉澤健 粕谷佳五 増田恵美 第60回ベルリン国際映画祭 
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