2011年05月22日 (日) | EDIT |


著 者: スティーグ・ラーソン
訳 者: ヘレンハルメ美穂/岩澤雅利
出版年: 2008年
出版社: 早川書房
スウェーデンの社会派雑誌“ミレニアム”誌の共同経営者であるジャーナリスト、ミカエル・ブルムクヴィストは、実業家ハンス=エリック・ヴェンネルストレムの記事に対する名誉毀損の裁判に破れ、有罪判決を受ける。“ミレニアム”の編集長でありミカエルの愛人でもあるエリカ・ベルジェの反対を押し切り、しばらくミレニアム誌から距離を置くことにしたミカエルの元に、かつて勢力を誇っていたヴァンゲル・グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルの弁護士ディルク・フルーデから電話がかかってくる。40年前、ヘンリックの兄の孫娘である17歳のハリエットが突然姿を消し、ハリエットは何者かに殺されたと確信するヘンリックは、ミカエルにハリエット失踪事件の真相を明かしてもらおうと考えていた。40年も前の事件の真相を暴くのは無理だと断るミカエルに、ヘンリックはヴェンネルストレムに関する重大な情報を提供すると見返りを示す。ミカエルはヴァンゲル家の家族史を書くという名目でヘーデビー島に移り住む。本気で証拠を見つけられると思っていなかったが、ふとしたことから重要なヒントを掴んだミカエルは、ディルクに人手が足りないと訴えると、ミカエルの身辺調査をしたという、警備会社ミルトン・セキュリティーの凄腕調査員リスベット・サランデルを紹介される。ミカエルはリスベットに会いに行き、彼女に事件の手伝いを依頼する。そして2人は事件の裏に隠された、ヴァンゲル一族の恐ろしい真実を明らかにしていく―――――
映画を観てから原作にも興味がわいたので、図書館で借りてきました。訳者との相性もあるので、あんまり海外翻訳ミステリは読まないんですけどね。
結構すらすら読めます。ライトノベルっぽい? あんまりライトノベル読んだことないけど、割と軽めかな。こうして読むと、映画は結構端折ってはいるけど、割と忠実に映像化していると思う。
映画を先に観ているせいもあると思うけど、キャラクターのイメージがしやすいし、特にリスベットの外見は映画を観ていたせいですんなり受け入れられた。
映画と同様、40年間も進展の無かったハリエット失踪事件が、祭りの写真をきっかけに急展開していく様子には引き込まれていきました。
ただ、文字で書いているせいもあるけど、進展がゆっくりなんだよね。リスベットとミカエルが出会うのが下巻に入ってからだし、ハリエットが残したメモの意味とハリエットの写った写真の前後を探すのが下巻に入ってからなので、もう少し展開が早くてもいいかなという気はする。
ミカエル自身にも言わせているけど、ヴァンゲル一族が多すぎてわけわからん
あんなに出す必要があるのか。もう少し絞っても良かった気がする。そうしたら1冊におさまったんじゃない? まぁ、おさめる必要もないけども。
映画では、リスベットは無口だったイメージがあるけど、実は結構喋るんだね。リスベットの心情が文字で表されるせいもあって、映画よりももっと彼女に感情移入しやすい。
クリステルがゲイで、オネェ言葉を使っているのはちょっと衝撃
でした。しかもアート・ディレクターで、記者でもないのね。どうも「バーレスク」を観た後に読んだせいか、スタンリー・トゥッチの顔ばかり浮かんじゃって(笑)
ミカエルはずるいんだよな~。リスベットに対してもセシリアに対してもそうなんだけど、相手が求めなければ自分は応じない、相手が求めるなら自分も応じる、でも相手の気持ちを優先する優しい人という訳ではないんだよね。来るもの拒まず去る者追わずで、逃げ道がいつもあるというか。エリカとの関係もそうだし…
映画では、エリカとの関係はそんなに詳しくは描かれていなかったけど、読んでエリカとの絆の深さがよくわかった。腐れ縁よりも深い。きっとこれからも切れることはないだろうし(ミカエルのスタンスからも切れないだろうし)、リスベットがもしミカエルとちゃんと付き合うことになっても、耐えられなさそう。
リスベットはがミカエルへの気持ちに戸惑う様子とか、文字で読むとかなり彼女は可愛いので、ラストの行動はすごく切ない…
映画では、その後この2人は何ともならないけど、原作ではどう決着つけているんだろう?
この作品では、リスベットの過去はまったくと言っていいほど出てこない。映画では、リスベットがザラの車に火をつける
シーンが出てきたけど、これは映画ならではの次につなげるシーンだったのね。
評価:★★★☆(3.5)
映画を補完する意味でも、かなり良かった。シリーズ一気に読みたくなったわ。
■ 映画化作品のレビューはコチラ
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
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映画を先に観ているせいもあると思うけど、キャラクターのイメージがしやすいし、特にリスベットの外見は映画を観ていたせいですんなり受け入れられた。
映画と同様、40年間も進展の無かったハリエット失踪事件が、祭りの写真をきっかけに急展開していく様子には引き込まれていきました。
ただ、文字で書いているせいもあるけど、進展がゆっくりなんだよね。リスベットとミカエルが出会うのが下巻に入ってからだし、ハリエットが残したメモの意味とハリエットの写った写真の前後を探すのが下巻に入ってからなので、もう少し展開が早くてもいいかなという気はする。
ミカエル自身にも言わせているけど、ヴァンゲル一族が多すぎてわけわからん

映画では、リスベットは無口だったイメージがあるけど、実は結構喋るんだね。リスベットの心情が文字で表されるせいもあって、映画よりももっと彼女に感情移入しやすい。
クリステルがゲイで、オネェ言葉を使っているのはちょっと衝撃

ミカエルはずるいんだよな~。リスベットに対してもセシリアに対してもそうなんだけど、相手が求めなければ自分は応じない、相手が求めるなら自分も応じる、でも相手の気持ちを優先する優しい人という訳ではないんだよね。来るもの拒まず去る者追わずで、逃げ道がいつもあるというか。エリカとの関係もそうだし…
映画では、エリカとの関係はそんなに詳しくは描かれていなかったけど、読んでエリカとの絆の深さがよくわかった。腐れ縁よりも深い。きっとこれからも切れることはないだろうし(ミカエルのスタンスからも切れないだろうし)、リスベットがもしミカエルとちゃんと付き合うことになっても、耐えられなさそう。
リスベットはがミカエルへの気持ちに戸惑う様子とか、文字で読むとかなり彼女は可愛いので、ラストの行動はすごく切ない…
映画では、その後この2人は何ともならないけど、原作ではどう決着つけているんだろう?
この作品では、リスベットの過去はまったくと言っていいほど出てこない。映画では、リスベットがザラの車に火をつける

評価:★★★☆(3.5)
映画を補完する意味でも、かなり良かった。シリーズ一気に読みたくなったわ。
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THEMA:映画の原作
GENRE:小説・文学
TAG:スティーグ・ラーソン 「ミレニアム[小説]」シリーズ
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スティーグ・ラーソンの小説「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」を読みました。
この小説、映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の原作本。
上下巻で、かなりボリュームがありますが、その厚さも気にならない面白さ。
映画ではあいまいになっている部分が...
2011年06月05日(日) 21:41:06 | Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>
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