2013年03月22日 (金) | EDIT |

著 者: 米澤穂信
出版年: 2010年
出版社: ミステリ・フロンティア/東京創元社
ブリテン島から東、ロンドンからおよそ3日北海を進んだ辺りにあるソロン諸島に、東方からの騎士ファルク・フィッツジョンとその従士ニコラ・バゴが訪ねてくる。領主ローレント・エイルウィンに忠告したいことがあると言われ、領主の娘アミーナは彼らを父親の元へと案内する。彼らはトリポリ伯国の聖アンブロジウス病院兄弟団に属しており、暗殺騎士と呼ばれる恐ろしい魔術を使う宿敵を倒すために放浪の旅をしていた。その暗殺騎士がローレントの命を狙って現れると言う。ローレントは、それとは別に、“呪われたデーン人”がいつか責めてくるとの伝説が近く現実になるとの警告を受け、備えに傭兵を呼び寄せていた。ローレントはフィッツジョンの警告を受け入れるが、その夜、何者かに殺されてしまう。アミーナは犯人を探し出し裁きを受けさせるため、フィッツジョンとニコラに犯人捜しを依頼する。フィッツジョンは暗殺騎士自身が手を下したのではなく、操られた“走狗”がローレントを殺したのだと言う。“走狗”の可能性があるのは、アミーナと、エインウィル家の家令ロスエア・フラー、従騎士エイブ・ハーバード、傭兵として招かれたザクセン人騎士コンラート・ノイドルファー、ウェールズ人の弓手イテル・アプ・トマス、マジャル人戦士ハール・エンマ、サセラン人の魔術師スワイド・ナズィール、そしてイングランド人の吟遊詩人イーヴォルド・サムズ。厄介なのは、“走狗”本人に操られた記憶はないことだった。アミーナはフィッツジョンらとともに犯人捜しに動き出すが―――――
2012年版のこのミス第2位の作品です。随分前に読んだのですが、なかなか記事に出来ないなー
このミスというだけで、物語の前知識は全然入れていなかったので、1190年代のヨーロッパが舞台とわかって (´・ε・`)エー という感じでした。元々、現代ミステリが好きなんだよね。おまけに魔術とか出てきて、正直もー駄目
と思いました。でも、最初は読みにくかったものの、進み始めたら思ったよりも違和感なくするする進む。というより、犯人探しにあまり重きを置いて読まずに、素直に物語を追っていたからかもしれない。
元々は12世紀末のヨーロッパではなくて、異世界が舞台だったらしいのだけど、これは異世界でもマッチしていたと思う。
ファンタジーと推理物の融合ってすごく不思議でした。もしかすると初めて読んだかも。ファンタジーはファンタジーとしてきちんと物語は成り立っているし、ミステリとしても、殺人の実行犯は操られているので、動機は関係ない(重要じゃない)けれど、殺す方法は操られた人間が自ら考えるということになっているので、推理物としてもきちんと成り立っている。作家として力量がないとこれは出来ないなあと思いました。
ラストの謎解き、一度では理解出来なくて、ページを戻って読み直して、ああそういうことかと理解しました。結局、エドリックは名前だけで、実際には登場しなかったということね。ちとここがわかりづらかったな。
なんか続編が出来そうな感じで終わっているので、もしかすると続編も考えられているのかな?
評価:★★★☆(3.5)
ファンタジーが苦手なので、最初は読みにくかったけど、それを乗り越えれば、普通に面白かったです。
ファンタジー世界でのミステリという面白い試みにちょっとオマケ。
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元々は12世紀末のヨーロッパではなくて、異世界が舞台だったらしいのだけど、これは異世界でもマッチしていたと思う。
ファンタジーと推理物の融合ってすごく不思議でした。もしかすると初めて読んだかも。ファンタジーはファンタジーとしてきちんと物語は成り立っているし、ミステリとしても、殺人の実行犯は操られているので、動機は関係ない(重要じゃない)けれど、殺す方法は操られた人間が自ら考えるということになっているので、推理物としてもきちんと成り立っている。作家として力量がないとこれは出来ないなあと思いました。
ラストの謎解き、一度では理解出来なくて、ページを戻って読み直して、ああそういうことかと理解しました。結局、エドリックは名前だけで、実際には登場しなかったということね。ちとここがわかりづらかったな。
なんか続編が出来そうな感じで終わっているので、もしかすると続編も考えられているのかな?
評価:★★★☆(3.5)
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THEMA:このミス
GENRE:小説・文学
TAG:米澤穂信 「このミステリーがすごい!」2012年版
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