fc2ブログ
週に1本は劇場で映画を観る!が合言葉。 主に映画、時々小説の感想を脳内垂れ流しで書きなぐるブログ。ネタバレあり。
| LOGIN |
HOME > さ~そ > そして父になる
そして父になる 
2013年10月02日 (水) | EDIT |
 ユナイテッド・シネマとしまえんにて鑑賞
そして父になるそして父になる
2013年/日本/120分
監督: 是枝裕和
出演: 福山雅治/尾野真千子/真木よう子/リリー・フランキー/二宮慶多
公式サイト
公開: 2013年09月28日

大手建設会社に勤める野々宮良多は、妻のみどりと6歳の1人息子、慶多と何不自由なく暮らしていたが、慶多が小学校に上がる前の年に、みどりが慶多を産んだ産院から連絡が入る。同じ頃に入院していた、小さな電器屋を営む斎木という夫妻の息子と取り違えられた可能性があると言われ、2人は信じられない思いで慶多のDNA鑑定をするが、結果、慶多と2人との間に親子関係がないことが判明する。ともに産院を訴える手続きを進めながら、どうしたらいいか決めかねていた良多たちと斎木夫妻は、とりあえず週末だけ、息子たちをお互いの家で過ごさせることを決める。良多は、息子たちを交換するなら早い方がいいと言い、斎木夫妻とみどりはこれまで育てた息子を手放すことに同意しきれないまま、交換の話は進んでいくが…


カンヌで審査委員賞を獲ったということで、超話題ですね。公開2日目に観たのですが、いつもそんなに混まない映画館なのに(笑)、なかなか入っていましたよ。
ちょっと煽られ過ぎかも(笑) ちょっと期待外れ? そもそも、福山雅治な時点であんまり期待はしてなかったんだけどさ。

昨年「もうひとりの息子」を観ていますので、あちらの方が問題が根深いし、取り違えられた子供自身の葛藤、家族の葛藤がきちんと描かれていたような気がします。
こちらは子供の年齢が低すぎるからか、子供自身の葛藤はあまり感じられないし(葛藤というよりも、琉晴が帰りたいと主張するくらいかな)、親たちもそんなに…っていうか、あまり深く掘り下げていない気もした。

どうして誰も、息子たちに、こういう事情なんだ。お前はどうしたい?って聞いてあげないんだろうって思った。6歳だって、理解できるよ。挙句「ミッションだ」なんてひどすぎる…子供が一番可哀相だ。

またこの主人公である良多が、非常にいけ好かないヤローなので 、どうにも感情移入しづらくて。良多が2人とも引き取りたいって言うのは、「もうひとりの息子」の母親たちから感じた「どっちも可愛い」「どっちも渡したくない」というのとは全然違うんだよね。自分なら、金持っているから子供たちに満足な環境を与えてあげられるってだけ。慶多のことを可愛いって思っている感じが全然しないのよ。だから、最後に慶多が自分を撮った写真を見て涙するけど、 (-_-)ゞ゛ウーム って感じ。これって福山雅治の演技力のせい?(笑)

もうひとりの息子」の時にも思ったけど、母親と父親の観点はやっぱり違うのかねえ。「自分に似ない子を愛せるか」と良多が言ったのに対して、ゆかりは即座に「愛せますよ、もちろん。似ているとか似ていないとか、そんなことにこだわっているのは、子供と繋がっているって実感のない男だけよ」と返すけど、そこはやっぱり男と女の違いなのかなあ。女は、自分のお腹で子供を育てる分、実感が沸きやすいけど、男はそうはいかないもんね。ま、良多に関していえば、それ以前の問題だけど。

最初、あまりに環境が正反対なので、特にそれを象徴するのが、初めての外泊の時の食事なんだけど、慶多はあまりのギャップに面食らうだろうし、琉晴は生活レベルが上がりすぎて、元に戻れないんじゃないの?なんて思っていたんだけど、全然そんなことはないのね。一緒に風呂も入らず、仕事仕事であまり子供と触れ合いのない父親と、奥さんから「子供がもう1人いる」と言われるくらい、子供と一緒になって遊んじゃう父親、子供からしたらどちらがいいかは明白。良多にしてみれば、自分が父親からそういう接し方をされなかったから、どうしていいかわからないというところはあるんだろうけど…

出演陣が、樹木希林とか夏八木勲とか、割と是枝組で固まっていて、それなのに何故主役が福山なんだろう…とちょっと思ったり。あと、高橋和也が出ているとは思いませんでした
良多って名前好きですよね是枝さん。「歩いても 歩いても」も「ゴーイング マイ ホーム」も主役は良多でした。そしてどっちも阿部ちゃん。今回、阿部ちゃんでも良かった気がするけどなあ。

評価:★☆(1.5)
賞を獲ったせいで、ハードル上がっちゃったせいもあるかも。「もうひとりの息子」を先に観ているからか、家族の葛藤が足りない気がする。


DVDの購入はコチラ
【amazon】

そして父になる Blu-rayスタンダード・エディションそして父になる Blu-rayスタンダード・エディション
(2014/04/23)
福山雅治、尾野真千子 他
商品詳細を見る

そして父になる Blu-rayスペシャル・エディションそして父になる Blu-rayスペシャル・エディション
(2014/04/23)
福山雅治、尾野真千子 他
商品詳細を見る

そして父になる DVDスタンダード・エディションそして父になる DVDスタンダード・エディション
(2014/04/23)
福山雅治、尾野真千子 他
商品詳細を見る

そして父になる DVDスペシャル・エディションそして父になる DVDスペシャル・エディション
(2014/04/23)
福山雅治、尾野真千子 他
商品詳細を見る


レンタルはコチラ
【ぽすれん】

監督:是枝裕和
出演者:福山雅治、 尾野真千子、 真木よう子、 リリー・フランキー
収録時間:121分
レンタル開始日:2014-04-23

Story
福山雅治主演、是枝裕和監督による感動作。大手建設会社に勤め、都心の高級マンションで妻と息子と暮らす野々宮良多。自分は人生の勝ち組だと信じて疑っていなかった彼は、ある日6年間育てた息子が病院で取り違えられた他人の子どもだったことを知る。 (詳細はこちら

【TSUTAYA DISCUS】【DMM.com】
そして父になるそして父になるそして父になる (ブルーレイディスク)そして父になる (ブルーレイディスク)

関連記事

記事が気に入りましたら、ぽちっとお願いします
fc2ブログランキング    にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ  にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

THEMA:映画館で観た映画
GENRE:映画
TAG:是枝裕和 福山雅治 尾野真千子 真木よう子 リリー・フランキー 二宮慶多 樹木希林 夏八木勲 高橋和也 
※当ブログ内の同一タグが張られた記事一覧が表示されます。
COMMENT
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
COMMENT:
PASS:
SECRET: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
見応えあって考えさせられる一本
2013年10月05日(土) 18:32:29 |  だらだら無気力ブログ!
 『そして父になる』をTOHOシネマズ渋谷で見ました。 (1)あちこちで流される予告編で本編を見た気になってしまい、わざわざ行くまでもないのではと思い始めたものの、これほど評判の作品ならばやはり見ておかなければと考え直し、映画館に行ってきました。  映画の始...
2013年10月10日(木) 20:50:46 |  映画的・絵画的・音楽的
第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞受賞。10分間にも渡るスタンディングオベーション。それは、是枝監督が退場しなかったらいつまでも鳴り止まなそうだったので退場したと言うくらい。また、審査員長のスティーブン・スピルバーグは初めて見た時から本作品が賞に値するとい...
2013年10月11日(金) 22:02:36 |  勝手に映画評
そして父になる '13:日本 ◆監督:是枝裕和「奇跡」「空気人形」 ◆主演:福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多、黄升げん、風吹ジュン、國村隼、樹木希林、夏八木勲、中村ゆり、ピエール瀧、高橋和也、田中哲司、井浦新 ◆STORY◆学歴、仕...
2013年11月25日(月) 12:42:30 |  C’est joli〜ここちいい毎日を♪〜
2013年は例年になく邦画を鑑賞した年だった。そのほとんどが息子への「お付き合い」だったとはいえ、中にはもちろん「参りました」というような作品もある。この「そして父になる」は、第66回カンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞した作品だというだけでなく、是枝監督の作品はいつも、心して観なければならない、精神的にハードな作品が多く、取り上げている題材とあいまって、覚悟のいる鑑賞となる事は始めから判ってい...
2014年01月20日(月) 16:26:11 |  ここなつ映画レビュー