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ハングリー・ハーツ 
2014年11月02日 (日) | EDIT |
 第27回東京国際映画祭にて鑑賞
ハングリー・ハーツハングリー・ハーツ/IL BAMBINO INDACO
2014年/イタリア/109分
監督: サヴェリオ・コスタンツォ
出演: アダム・ドライヴァー/アルバ・ロルヴァケル/ロバータ・マクスウェル
公開: 2016年10月22日

ニューヨークのとある中華レストランのトイレに閉じ込められたことがきっかけで出会ったジュードとミナ。2人は順調に愛を育み、ミナが妊娠したのを機に2人は結婚する。ある日、ミナがふらりと立ち寄った占い師の店で、生まれてくる子は特別な子、インディゴ・チャイルドだと告げられる。ミナとジュードはそれを笑い話として語るが、それ以来、ミナの行動に変化が現れる。つわりがひどく、あまり食欲がわかないミナは食べ物を口にしなくなり、子供の発育のためにも食べるよう医者に促されるものの、食事をしないままだった。やがて子供が生まれるも、ミナは、外の汚れたものに触れさせたくないと友人関係を絶ち切り、子供と2人きりで家に篭もるようになる。動物性蛋白質を一切取らせず、野菜のみを与えているミナを観て、息子の発育に不安を覚えたジュードは、医者に診てもらうように言うが、ミナは頑として聞き入れない。ジュードはミナに隠れて息子を医者に連れて行き、散歩と称しては外で動物性蛋白質を与えるなどして、何とか自分で解決しようと努力を続けるが…


ふー。全然記事が追い付かーん。
ワールド・フォーカス部門の中で、一番気になっていた作品。アダム・ドライヴァーとアルバ・ロルヴァケルは、ヴェネチアで主演男優賞と女優賞をダブルで受賞しています。
最初はほのぼのラブストーリーで(結婚式のBGMが「FLASHDANCE WHAT A FEELING」で、久々に聞きましたよ )、段々、あれ?っておかしくなっていき…
最後の方は、ホラーかと思うくらい でした。予想外の展開に釘づけになり、どうなっちゃうの?と思ってたら、ラストにもびっくり。ミナが病気を治して(病気ですよねアレ)、ハッピーエンドとかいう安直なエンディングじゃないのも、良かったです。本当は、その方が良いんだろうけど。

ヴィーガンという考え方自体がわたしの理解の範疇外ですけど、完全に体が出来上がった大人が自分の意思でやるなら、お好きにどうぞって感じですが、成長途中にある子供に、体が出来上がるために必要な栄養を与えないというのは、傍から見たら完全に虐待だし、ましてや自分の意思で食べ物をとることが出来ない赤ん坊なら、逃げることも出来ない。栄養の吸収を妨げるオイルを飲ませるとか、完全に病んでる。
良くある、躾と称して殴るとか、育児放棄で食べ物を与えないとか、そういう虐待ではなく、ミナとしては、ひたすら息子に(ミナが思う)体にいいものを与えようとしていただけで、虐待しているつもりなんて全くなかった。むしろ、こんな毒を食べさせるジュードの方が虐待だ!くらい思っていたんだろうなあ。母性が間違った方向に暴走したということなんだろうけど、ミナ自身は息子をとても大事に思っていたから、どうにもやりきれないところは残る。

ミナが妊娠してから見る、ハンターがシカ を狩る夢、何かを暗示しているんだろうなとは思ったけど、最初に出てくるだけなので、あまり気にしてなかったんだよね。そしたら、ジュードのママが住む家にシカのはく製が飾られていたので、この家はハンターの家なのかあと思っていたら、あの結末。すっかり忘れていたところがつながる、見事な伏線でした。
あの夢を見させていたのは、ミナのお腹の中にいた子供? やっぱりインディゴ・チャイルドだったってことなのかなあ…うーん。

アルバ・ロルヴァケルは、本当に鬼気迫るという感じで、すごかったです。最初は可愛い普通の娘さんなのに、だんだん病んでくる様子が、めちゃめちゃ怖かった。

評価:★★★★☆(4.5)
期待に違わず、かなり良かったです。これ、公開されるかなあ。

2016年09月17日追記
公開日決定&チラシを手に入れたので、記事を一部修正。

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THEMA:東京国際映画祭
GENRE:映画
TAG:サヴェリオ・コスタンツォ アダム・ドライヴァー アルバ・ロルヴァケル ロバータ・マクスウェル 第27回東京国際映画祭 
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2016年10月24日(月) 15:34:35 |  ここなつ映画レビュー