2015年05月21日 (木) | EDIT |
■ ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞
Mommy マミー/MOMMY
2014年/カナダ/139分
監督: グザヴィエ・ドラン
出演: アンヌ・ドルヴァル/スザンヌ・クレマン/アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン
公式サイト
公開: 2015年04月25日
2015年、カナダでは新政権が発足し、発達障害の子供を持つ親がその子を養育できない状況になった場合は、法的手続きを取らずに施設に入院させることができる権利を盛り込んだS14法案が可決される。夫を亡くしたシングルマザーであるダイアン・デュプレは、ある日、発達障害の息子スティーヴがいる矯正施設から呼び出しを受ける。スティーヴは食堂に放火して他の子に大怪我を負わせたため、施設ではスティーヴをこれ以上預かれないと判断し、ダイアンに引き取りを迫る。ダイアンはスティーヴの引き取りを拒むものの、やむを得ず親子二人暮らしを始める。スティーヴを看ながらできる在宅の仕事を探さなければならなかったが、ライターの仕事もクビになり、ダイアンは途方に暮れていた。ある日、些細なことでスティーヴが暴れ出し、向かいの家に住むカイラが騒ぎを聞きつけてやってくる。それ以来、カイラと交流を深めていくダイアンとスティーヴだったが…
初グザヴィエ・ドランです。前から気になってはいたものの、なかなか時間が合わず、彼の作品を観られていませんでした。
本編上映前に、グザヴィエ・ドランの軌跡みたいな短編の特別映像がありました。

2014年/カナダ/139分
監督: グザヴィエ・ドラン
出演: アンヌ・ドルヴァル/スザンヌ・クレマン/アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン
公式サイト
公開: 2015年04月25日
2015年、カナダでは新政権が発足し、発達障害の子供を持つ親がその子を養育できない状況になった場合は、法的手続きを取らずに施設に入院させることができる権利を盛り込んだS14法案が可決される。夫を亡くしたシングルマザーであるダイアン・デュプレは、ある日、発達障害の息子スティーヴがいる矯正施設から呼び出しを受ける。スティーヴは食堂に放火して他の子に大怪我を負わせたため、施設ではスティーヴをこれ以上預かれないと判断し、ダイアンに引き取りを迫る。ダイアンはスティーヴの引き取りを拒むものの、やむを得ず親子二人暮らしを始める。スティーヴを看ながらできる在宅の仕事を探さなければならなかったが、ライターの仕事もクビになり、ダイアンは途方に暮れていた。ある日、些細なことでスティーヴが暴れ出し、向かいの家に住むカイラが騒ぎを聞きつけてやってくる。それ以来、カイラと交流を深めていくダイアンとスティーヴだったが…
初グザヴィエ・ドランです。前から気になってはいたものの、なかなか時間が合わず、彼の作品を観られていませんでした。
本編上映前に、グザヴィエ・ドランの軌跡みたいな短編の特別映像がありました。
こういうストーリーって、主人公に共感出来てナンボって気がするのですが、この母親ダイアンに共感出来ないのが一番辛い
この人、やっていることがすべて中途半端に見えちゃうんだよね。
障害者にしろ高齢者にしろ、1人で面倒を見ることが無理だと判断したら、施設に預けることはやむなしと思います。そうじゃないと自分が潰れちゃうからね。
でもこの人、最初、施設からの引き取りを拒んでいたよね。自分でスティーヴの面倒を見られないと思ったからじゃないの?(矯正施設に通所じゃなくて入所という段階で、日常生活は難しいのかなとは思ったけど) その時点で、S14法案を使って強制入院の措置を取れたのに、それはしたくないとか言ってしなかった。スティーヴが日常生活を遅れると判断されたから退所できた訳じゃなくて、問題を起こして追い出された訳でしょ。見通しが甘いっていうか…。
引き取ったはいいけど、カイラの無償の手伝いに頼りっきり。カイラ自身も、ダイアンたちと交流することで精神的な不安定さは多少は改善したんだろうし、特に報酬を求めた訳じゃないからいいんだろうけど、ちょっとモヤモヤした
金がないのを強調していたからさ。
結局は強制入院ということになって。スティーヴが可哀相すぎる。母親と暮らせると思って施設から出てきたのに、結局は逆戻り。だったら、中途半端に夢見させんなよと。面倒見きれないことは最初からわかっていたでしょ? 病院の出口に向かって走り出すスティーヴが可哀相で…。
強制入院の時も、病院の職員に暴言吐くのに違和感。施設の人が悪者なの? 違うよね? それで結局、希望は捨てないとか、ナニ言ってんだ?って感じ。そう思わないとやってられないのかもしれないけど、自分本位だなーって印象しか残りませんでした。
スティーヴを強制入院させようが、火傷を負わせた子への補償はしなきゃいけないので、彼女の苦労が終わった訳じゃないんですけどね。その辺、スティーヴを預けたら終わりみたいになっているのも、なんだかな、でした。
架空のカナダが舞台になっているんだけど、正直架空にする意味がよくわからない。法案以外の設定は、現実と変わりないんだもん。かなりデリケートな問題なので、架空ですと強調することで、批判を避けたのかなあと思わなくもないが…
あと、画面が1:1の真四角でしたが、これを採用した効果もわたしにはわからなかった。
役者は熱演だったと思うが…。自分の身近に発達障害の人がいる訳じゃないので、わたしの観方が違うかもしれませんが、アントワーヌ・オリヴィエ・ピロンは、正直あんまり発達障害には見えなかったかな。
評価:★★(2.0)
ちょっと期待しすぎちゃったかなあ。でもまだ様子見ですね。
DVDの購入はコチラ
【amazon】
レンタルはコチラ
【ぽすれん】

障害者にしろ高齢者にしろ、1人で面倒を見ることが無理だと判断したら、施設に預けることはやむなしと思います。そうじゃないと自分が潰れちゃうからね。
でもこの人、最初、施設からの引き取りを拒んでいたよね。自分でスティーヴの面倒を見られないと思ったからじゃないの?(矯正施設に通所じゃなくて入所という段階で、日常生活は難しいのかなとは思ったけど) その時点で、S14法案を使って強制入院の措置を取れたのに、それはしたくないとか言ってしなかった。スティーヴが日常生活を遅れると判断されたから退所できた訳じゃなくて、問題を起こして追い出された訳でしょ。見通しが甘いっていうか…。
引き取ったはいいけど、カイラの無償の手伝いに頼りっきり。カイラ自身も、ダイアンたちと交流することで精神的な不安定さは多少は改善したんだろうし、特に報酬を求めた訳じゃないからいいんだろうけど、ちょっとモヤモヤした


結局は強制入院ということになって。スティーヴが可哀相すぎる。母親と暮らせると思って施設から出てきたのに、結局は逆戻り。だったら、中途半端に夢見させんなよと。面倒見きれないことは最初からわかっていたでしょ? 病院の出口に向かって走り出すスティーヴが可哀相で…。
強制入院の時も、病院の職員に暴言吐くのに違和感。施設の人が悪者なの? 違うよね? それで結局、希望は捨てないとか、ナニ言ってんだ?って感じ。そう思わないとやってられないのかもしれないけど、自分本位だなーって印象しか残りませんでした。
スティーヴを強制入院させようが、火傷を負わせた子への補償はしなきゃいけないので、彼女の苦労が終わった訳じゃないんですけどね。その辺、スティーヴを預けたら終わりみたいになっているのも、なんだかな、でした。
架空のカナダが舞台になっているんだけど、正直架空にする意味がよくわからない。法案以外の設定は、現実と変わりないんだもん。かなりデリケートな問題なので、架空ですと強調することで、批判を避けたのかなあと思わなくもないが…
あと、画面が1:1の真四角でしたが、これを採用した効果もわたしにはわからなかった。
役者は熱演だったと思うが…。自分の身近に発達障害の人がいる訳じゃないので、わたしの観方が違うかもしれませんが、アントワーヌ・オリヴィエ・ピロンは、正直あんまり発達障害には見えなかったかな。
評価:★★(2.0)
ちょっと期待しすぎちゃったかなあ。でもまだ様子見ですね。
DVDの購入はコチラ

【amazon】
レンタルはコチラ

【ぽすれん】
監督:グザヴィエ・ドラン
出演者:アンヌ・ドルヴァル、 スザンヌ・クレマン、 アントワン=オリヴィエ・ピロン
収録時間:139分
レンタル開始日:2015-12-02
Story
『トム・アット・ザ・ファーム』のグザヴィエ・ドラン監督が“母と子”の深い愛情と葛藤を描いた人間ドラマ。とある世界のカナダでは、連邦選挙で新政権が成立。内閣が可決したS18法案は、ダイアン・デュプレの運命を大きく左右することに。 (詳細はこちら)
『トム・アット・ザ・ファーム』のグザヴィエ・ドラン監督が“母と子”の深い愛情と葛藤を描いた人間ドラマ。とある世界のカナダでは、連邦選挙で新政権が成立。内閣が可決したS18法案は、ダイアン・デュプレの運命を大きく左右することに。 (詳細はこちら)
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この記事へのコメント
ここなつです。当ブログにコメントを下さり、ありがとうございました!
確かに、母ダイアンに対する感じ方がすごく違っていて興味深いです。ホント、ただ自己中な母に思えるのも判る気がしますよ!
でも、自由をもぎとられたスティーヴに対する感想は似ていますよね?
なんにせよ、なかなかチャレンジングなことの多い監督だと思います。
確かに、母ダイアンに対する感じ方がすごく違っていて興味深いです。ホント、ただ自己中な母に思えるのも判る気がしますよ!
でも、自由をもぎとられたスティーヴに対する感想は似ていますよね?
なんにせよ、なかなかチャレンジングなことの多い監督だと思います。
2015年06月22日(月) 16:47 |
| ここなつ #/qX1gsKM[ EDIT]
コメントありがとうございます
> 確かに、母ダイアンに対する感じ方がすごく違っていて興味深いです。
ホント、全然違いますもんね。
人によって感想が違うのは当たり前だけど、こんなに違うんだなーと。
> なんにせよ、なかなかチャレンジングなことの多い監督だと思います。
そうなんですね。
わたしはこれが初グザヴィエ・ロランなので、色々観ていきたいと思います。

> 確かに、母ダイアンに対する感じ方がすごく違っていて興味深いです。
ホント、全然違いますもんね。
人によって感想が違うのは当たり前だけど、こんなに違うんだなーと。
> なんにせよ、なかなかチャレンジングなことの多い監督だと思います。
そうなんですね。
わたしはこれが初グザヴィエ・ロランなので、色々観ていきたいと思います。
2015年06月23日(火) 19:07 |
| りお(管理人) #xPbS6JcU[ EDIT]
コメントありがとうございました
ダイアンに共感出来る人のほうが少ないと思います。当事者じゃないですから。
それにギャルママですし。
見通しが甘いということですが、それも言いたい事はわかります。
でも、やはり障害を持つ親子というのはデリケートなものですし、どう扱っていいのかわからない、というのも(私には頻繁に預かる知的・身体障害の姪っ子がいるもので)私には理解できました
手元で育てたいと思うのも本当だし、もう無理と思うのも本当。
どっちもダイアンの気持ち真実じゃないかな
本当は、夢見たとおり、普通の成人して結婚して…みたいなのを思ってしまうのも、「そうだよね…」と涙ぐみながらみてました(笑)
こういうのは、近しい相手に障害者がいないとわからないことなのかもしれませんね
あの、四角からぶわーーっと感情が広がる演出は私は良かったと思います
ダイアンに共感出来る人のほうが少ないと思います。当事者じゃないですから。
それにギャルママですし。
見通しが甘いということですが、それも言いたい事はわかります。
でも、やはり障害を持つ親子というのはデリケートなものですし、どう扱っていいのかわからない、というのも(私には頻繁に預かる知的・身体障害の姪っ子がいるもので)私には理解できました
手元で育てたいと思うのも本当だし、もう無理と思うのも本当。
どっちもダイアンの気持ち真実じゃないかな
本当は、夢見たとおり、普通の成人して結婚して…みたいなのを思ってしまうのも、「そうだよね…」と涙ぐみながらみてました(笑)
こういうのは、近しい相手に障害者がいないとわからないことなのかもしれませんね
あの、四角からぶわーーっと感情が広がる演出は私は良かったと思います
2017年02月18日(土) 14:22 |
| maki #jQTfdwCM[ EDIT]
コメントありがとうございます
> こういうのは、近しい相手に障害者がいないとわからないことなのかもしれませんね
それはその通りなんだと思います。
わたしはそういう経験がないので、他人事のように見ていて、中途半端と思ってしまったのかもしれません。
その行動に振り回されたスティーヴが可哀相で。
彼は振り回されたとは思っていないかもしれないけど。

> こういうのは、近しい相手に障害者がいないとわからないことなのかもしれませんね
それはその通りなんだと思います。
わたしはそういう経験がないので、他人事のように見ていて、中途半端と思ってしまったのかもしれません。
その行動に振り回されたスティーヴが可哀相で。
彼は振り回されたとは思っていないかもしれないけど。
2017年02月21日(火) 23:35 |
| りお(管理人) #xPbS6JcU[ EDIT]
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よく、乳幼児を2人以上抱えた母親が「毎日が戦争」などと言うけれど、多動性の症状の重い息子を抱えた母親ダイアンこそは、彼が青年になってからも「毎日が戦争」なのであろう。グサヴィエ・ドラン監督作品。スティーヴ(アントワン=オリビエ・ピロン)は幼い頃から多動性症候群の病を抱えていたが、父親が亡くなってから、その症状は酷くなってきており、16歳の今、専門施設で暮らしていた。しかし、ある時施設に放火を...
2015年06月19日(金) 12:41:54 | ここなつ映画レビュー
『わたしはロランス』『トム・アット・ザ・ファーム』などのカナダの俊英、グザヴィエ・ドラン監督が母と息子を題材に描く人間ドラマ。架空のカナダを舞台に、型破りなシングルマザーと問題児の息子、そして隣人の女性が織り成す人間模様を映し出す。『マイ・マザー』など...
2015年06月19日(金) 19:49:59 | パピとママ映画のblog
【概略】
とある世界のカナダでは、連邦選挙で新政権が成立。内閣が可決したS18法案は、ダイアン・デュプレの運命を大きく左右することに。
ドラマ
まだ僕は幼すぎて、ただすべてを欲しがっていた。
グザヴィエ・ドラン監督作品。本作は夫に先立たれたシングルマザーと、ADHD(注意欠如多動性障害:落ち着きがない、思い付きで行動する、衝動が抑えられず暴力的な行動に走る等の症状)を患...
2017年02月11日(土) 07:44:13 | いやいやえん
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