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リリーのすべて 
2016年03月27日 (日) | EDIT |
 TOHOシネマズ 新宿にて鑑賞
リリーのすべてリリーのすべて/THE DANISH GIRL
2015年/イギリス、ドイツ、アメリカ/120分
監督: トム・フーパー
出演: エディ・レッドメイン/アリシア・ヴィカンダー/ベン・ウィショー/セバスチャン・コッホ/アンバー・ハード
公式サイト
公開: 2016年03月18日

1926年、デンマークのコペンハーゲン。新進の風景画家アイナー・ヴェイナーは、同じく画家である妻ゲルダと結婚6年目になるも新婚時代と変わらず仲睦まじく、幸せに暮らしていた。ある日、ゲルダのモデルをしているバレエダンサー、ウラが遅れるため、代わりに脚のモデルになって欲しいと頼まれたアイナーは、女物のストッキングを身に付けた時、言い知れない高揚感を抱く。アイナーの女装を面白がったゲルダは、女性らしい仕草を身に付けさせて、アイナーの従姉妹リリーとして芸術家舞踏会へ連れて行く。ところが、パーティーで出会ったヘンリク・サンダールに言い寄られたアイナーは、自分でもわからぬ感情に押されて、彼とキスをしてしまう。偶然それを見てしまったゲルダは危機感を抱き、アイナーに女装を止めようと提案する。アイナーは同意するものの、自分の中で目覚めたリリーを消すことが出来ず、その葛藤から体調を崩してしまう。ゲルダはアイナーがリリーでいたがっていることを感じ、リリーをモデルにして絵を描き始める。そしてそれが認められ、2人はパリへ移住することになるが…


アリシア・ヴィカンダーが初ノミニー初オスカー。エディも、レオに持っていかれましたがノミネートされていますし、やはり押さえておかねばってことで、行ってきました。
トランスジェンダーの人の話を聞くと、幼い頃から自分の性に違和感があったという人が多いじゃないですか。だから、結婚もしていて、大人になって突然気付くことってあるの?と思っていたのだけど、ちゃんと下地があったんですね。目覚めたというのではなく、長年しまっておいて忘れていたものに気付いてしまったという感じが上手かった。
現代ならともかく、トランスジェンダーなんて言葉もなかった時代に、アイナー本人もかなり辛かったとは思うけど、観ている方としてはゲルダが気の毒で、彼女の苦悩にめちゃくちゃ共感した。
最初は夫婦間のプレイっぽかったのに、そうではなくなってしまって。それがSMとかならまだしも、性転換となるとねえ…。きっかけが自分だっただけに、もしかしてあの時モデルを頼まなければこんなことにはならなかったのか?と思ってしまうよね。
そしてアイナーを愛して理解しているからこそ、彼の気持ちが理解できてしまう。彼の思うとおりにさせてあげたいけど、そうすると自分が愛する夫アイナーはいなくなってしまう。最終的には、ゲルダはアイナーがリリーになることに協力するけれど、その葛藤がすごく切なかった。
アイナーは自分が女性になるという方法が見つかって、死んでしまってもおそらく本望だったろうけど、アイナーが女性になることで、ゲルダは逃げ道がなくなってしまった。

実話ってことなんですが、トム・フーパーは実話を題材に選ぶのが好きなんですかね。どうやらリリーが綴った自伝があるようなのですが、こちらはそれを元にしたフィクション「世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語」を映画化したとのこと。
映画はあそこで終わっていて、ゲルダはハンスと心を通わせる感じになっているけれど、実際はアイナーが死んだ後、ゲルダは再婚した夫とも離婚して1人になり、アルコールに溺れるようになって亡くなったようです。映画のように美しくはいかないよね。

エディが割と見られる感じの女装になっててホッとした(笑) 「彼は秘密の女ともだち」のロマン・デュリスは衝撃だったので…
やっぱり上手いねこの人。女性になっていく感じがすごく自然でした。
ご本人は、もっと小柄で元々中性っぽい感じだったらしい。
エディがやはり話題になりますが、実際の主人公はゲルダを演じたアリシアだと思う。がっつり感情移入しちゃったわ~~

評価:★★★★(4.0)
エディとアリシアの演技力によるところも大きいけれど、普通にいい映画だと思います。オススメです。


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【ぽすれん】

監督:トム・フーパー
出演者:エディ・レッドメイン、 アリシア・ヴィキャンデル、 ベン・ウィショー、 セバスチャン・コッホ
収録時間:119分
レンタル開始日:2016-09-07

Story
『レ・ミゼラブル』のトム・フーパー監督がエディ・レッドメイン主演で描くラブストーリー。自分の内に潜む女性の存在に気付いた画家・アイナー。妻・ゲルダは“リリー”として過ごし始めた夫に戸惑いながらも、リリーこそアイナーの本質だと理解する。R15+ (詳細はこちら

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THEMA:映画館で観た映画
GENRE:映画
TAG:トム・フーパー エディ・レッドメイン アリシア・ヴィカンダー ベン・ウィショー セバスチャン・コッホ アンバー・ハード 
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