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怒り 
2016年09月13日 (火) | EDIT |
 試写会にて鑑賞
怒り怒り
2016年/日本/141分
監督: 李相日
出演: 渡辺謙/森山未來/松山ケンイチ/綾野剛/広瀬すず
公式サイト
公開: 2016年09月17日

八王子で、夫婦の惨殺される事件が起きる。八王子署の南條邦久刑事と北見壮介刑事を始めとする捜査班が動き始め、犯人は山神一也という男だと突き止めたものの、山神の身柄は拘束できなかった。
千葉の漁港で働く槙洋平は、3か月前に家出をした一人娘、愛子が見つかったと知らされ、引き取りに行く。愛子が東京で風俗嬢をしていたことは、狭い町に住む住民に知れ渡っていた。洋平の心配をよそに、愛子は洋平の部下であるよそ者の田代哲也と親しくなっていく。順調に交際を重ねた愛子と田代は一緒に暮らすことになるが、洋平は田代の前歴が不明であることを不安に感じていた。
東京、新宿。サラリーマンの藤田優馬は、ゲイが集まるサウナで大西直人という男と出会う。一夜限りの関係のつもりだったが、優馬は行くところがなさげな直人を自宅に誘う。お互いに惹かれあった2人は、以来、一緒に暮らすようになる。ある日、優馬は直人が知らない女と親しげに話しているところを見かける。優馬は、今更ながら直人の素性を何も知らないことに気付く。
母親と内地から沖縄の離島へ越してきた小宮山泉は、同級生の知念辰哉と無人島に遊びに行く。泉はそこに住みついているバックパッカーの男、田中信吾と知り合い、話をするうちに少しずつ心を開いていく。ある事件がきっかけで泉を傷つけてしまい、苦悩する辰哉に、田中は寄り添い支えていく。辰哉の家が経営する民宿で働き始めた田中だったが、田中の素性を知る者はいない。
そして八王子の事件から1年後、情報を募るためにテレビの公開捜査番組で取り上げられる。整形後の山神の写真を見た洋平、優馬は自分の知っている相手が殺人犯ではないかと疑念を抱く―――――


試写会が当たりまして、行ってきました! 原作未読です。
最初は、1人の人間が顔を次々に変えて逃げているという話なのかなと思ってた。殺人犯が整形して逃げるというところで、リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件を髣髴させました。調べてみると、かなり酷似しているので、モデルにしているのかもね。
山神の写真を上手く合成していて、松ケンにも綾野剛にも森山未來にも似せているし、時間軸もわからないようにして、そこも上手くぼかしているので、ミステリ要素も楽しめました。普段は全然似ているとは思わないんだけど、似ているところもあるんだなあ、この3人。ちょっと目が細目で釣り目な感じとか。ガタイはちょい違うけど、身長は同じくらいかなと思ったんだけど、森山未來だけ2人よりちょっと小さいんだね。画面上で3人が並ぶことはないので、上手く混同されてしまう。

テーマは、タイトルの「怒り」というより、人を信じるということの難しさかなと思った。
一度芽生えてしまった疑念を晴らすのは難しい。疑念が晴れたとしても、疑われていたと知った方もきつい。ごめんで済めばいいけど、そんな簡単じゃない。信じきれなかった自分を責める愛子の慟哭はグッときた。
それでも、愛子と洋平は田代に謝罪の気持ちを伝えられるからいいけれど(田代が許せるかどうかは別として)、優馬はなあ…もう直人に伝えることも出来ない。
田代と直人に比べて、田中のパートだけちょっと違うのね。辰哉の場合は、全く田中を疑うことはなく信じきっていたけれど(年齢差もあるかなとは思うが)、最後に手ひどく裏切られる。その結末が哀しい。

泉のエピソードも結構きつかった。広瀬すず、体当たりですね。確かにああいう事件は起きていますが、米兵って言っちゃっているし、いいのかなと思っちゃった。

山神は怒りを制御できない人なんだろうと思ったんだけど、そこも含めてサイコパスってことなのかな。まぁ、親しくしていた子がレイプされたことを笑えるって、普通の感覚じゃないことは間違いないけど。八王子の事件の動機もよくわからないし、山神は何に「怒」っていたんだろう…

槙親子と田代、優馬と直人、泉と辰哉と田中、そして事件を捜査する刑事たち。群像劇のバランスがちょうど良かったと思います。渡辺謙がトップクレジットですが、エピソードの重みは他と同じくらいですね。
役者陣は文句ないですね。ブッキーがゲイの役とは体当たりですな。綾野剛もだけど。割とハードなんでびっくりした (;・∀・) 広瀬すずも結構良くなったと思う。宮崎あおいは、ちょっと頭弱いのかな?ってくらいの感じが上手いなと思った。

評価:★★★★☆(4.5)
重いストーリーですが、個人的には好みです。やっぱり原作を読みたいなと思いました。

そして、ジャパンプレミアも当たったので行ってきます~  試写で2回観るって初めてだ(笑)

そんな訳で、ジャパンプレミアで2回目を鑑賞しました(→シネマトゥデイ)
舞台挨拶では、主要人物7人が全員登壇! いや~「64―ロクヨン―前編」に続いて豪華な試写会でした。謙さんは「インセプション」の時も観ているので、謙さんと綾野剛は2回目です~
トロント国際映画祭、サン・セバスティアン国際映画祭にも出品したとかで、紹介映像も流れていて、その広告をうった読売新聞を貰いました(笑)
ロケ地でそれぞれ2か月撮影したそうで、松ケンや森山未來も前乗りして役作りをしていたそうな。ブッキーと綾野剛も共同生活をしたんだって。映画にまつわる話が聞けて良かったです。

2016年09月17日追記
2回目を観て、レビューを一部修正しました。

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THEMA:☆試写会☆
GENRE:映画
TAG:李相日 渡辺謙 森山未來 松山ケンイチ 綾野剛 広瀬すず 妻夫木聡 宮崎あおい 
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この記事へのコメント
うらやましい!
こんにちは!
おっ、おっ、プレミアにも行かれたのですね!!
いいなー、羨ましい!
私は群像劇の中でも、優馬と直人の関係に惹かれました。
私が(優馬の母の)原日出子だとしても、息子が愛する人を連れてきたのは嬉しかったと思うな…たとえそれが同性でも…。
でも悲しい結末になってしまうのですよね…切なかったです。
2016年09月20日(火) 13:07 |   | ここなつ #/qX1gsKM[ EDIT]
ここなつさん
コメントありがとうございますv-411

> おっ、おっ、プレミアにも行かれたのですね!!
> いいなー、羨ましい!

いやーほんとラッキーでした!
こんなところで運を使っていいのか?と思いもしますが。

> 私は群像劇の中でも、優馬と直人の関係に惹かれました。
> 私が(優馬の母の)原日出子だとしても、息子が愛する人を連れてきたのは嬉しかったと思うな…たとえそれが同性でも…。
> でも悲しい結末になってしまうのですよね…切なかったです。

どの組み合わせも切ないですが、優馬はもう直人に会えないというところが辛いですね。
優馬の母親は、嬉しかったと思います。
仲良くなっていましたしね。直人の人柄が伝わったのだろうなと思いました。
2016年09月23日(金) 23:57 |   | りお(管理人) #xPbS6JcU[ EDIT]
お早うございます。
山神は、八王子の事件からすれば、おっしゃるように「怒りを制御できない人」であり、「サイコパス」ではないかと思いますが、無人島の廃墟の壁にも「怒」と書くのはなぜなのかよくわかりませんでした。単に泉を目撃しただけであり、八王子のように人を殺しているわけでもありません。あるいは山神は、何か頭にきたことがあると「怒」と大書したくなる性格なのかもしれません。でも、そうだとしたら、それをタイトルに持ってくるのもどうなのか、と思えてしまいます。
2016年10月11日(火) 08:01 |   | クマネズミ #-[ EDIT]
クマネズミさん
コメントありがとうございますv-411

> あるいは山神は、何か頭にきたことがあると「怒」と大書したくなる性格なのかもしれません。

アパートに書き散らした文字が残されていたので、その気はあるのかもしれません。
書いて紛らわすのか、余計に怒りを増幅させるのかわかりませんが…

沖縄の「怒」は全く意味が分かりませんでした。
2016年10月15日(土) 02:10 |   | りお(管理人) #xPbS6JcU[ EDIT]
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