2016年09月23日 (金) | EDIT |
■ 試写会にて鑑賞
永い言い訳
2016年/日本/124分
監督: 西川美和
出演: 本木雅弘/竹原ピストル/藤田健心/白鳥玉季/堀内敬子
公式サイト
公開: 2016年10月14日
人気作家の衣笠幸夫は、作家としてよりタレントとしてテレビに出ることが多くなっており、最近の作品の評判は芳しくない。妻の夏子との間に子供はなく、夫婦仲は冷え切っており、幸夫は編集者の福永智尋と不倫をしていた。ある日、夏子が親友の大宮ゆきと旅行へ出かけ、その間に智尋を家に連れ込んでいたところ、夏子たちが乗ったツアーバスが事故を起こしたというニュースが流れる。幸夫は夏子の突然の死に呆然とするも、涙ひとつこぼせずに、しかしテレビに向かっては悲劇の夫を演じざるを得なかった。そんな中、バス会社の説明会に参加した幸夫は、ゆきの夫、陽一と出会う。妻を亡くした嘆きと悲しみを露にする陽一に幸夫は戸惑うが、妻のことを今一番語り合える相手は陽一であることから、幸夫は陽一と遺された子供たち、真平と灯と食事をすることに。陽一は長距離トラックの運転手をしており、真平が幼い灯の面倒を見るため、目指していた中学受験を諦めようとしていると知り、幸夫は思わず、週に2回灯と留守番をすることを買って出る。子供がいない幸夫は灯の扱いに戸惑いながらも、真平たちと心を通わせていくが―――――
完成披露試写会が当たりまして!(→シネマトゥデイ) 連続ですよ~今年は当たっているなあ。写真は無理か~と思っていたら、何と指定時間のみですが撮影OKでした。
山田真歩、藤田健心、竹原ピストル、本木雅弘、白鳥玉季、西川美和監督。

席は端っこだったのですが、かなり前方だったので、ばっちり肉眼で見えました
モックンはさすが元アイドルというか(笑) 格好良かったよ~

2016年/日本/124分
監督: 西川美和
出演: 本木雅弘/竹原ピストル/藤田健心/白鳥玉季/堀内敬子
公式サイト
公開: 2016年10月14日
人気作家の衣笠幸夫は、作家としてよりタレントとしてテレビに出ることが多くなっており、最近の作品の評判は芳しくない。妻の夏子との間に子供はなく、夫婦仲は冷え切っており、幸夫は編集者の福永智尋と不倫をしていた。ある日、夏子が親友の大宮ゆきと旅行へ出かけ、その間に智尋を家に連れ込んでいたところ、夏子たちが乗ったツアーバスが事故を起こしたというニュースが流れる。幸夫は夏子の突然の死に呆然とするも、涙ひとつこぼせずに、しかしテレビに向かっては悲劇の夫を演じざるを得なかった。そんな中、バス会社の説明会に参加した幸夫は、ゆきの夫、陽一と出会う。妻を亡くした嘆きと悲しみを露にする陽一に幸夫は戸惑うが、妻のことを今一番語り合える相手は陽一であることから、幸夫は陽一と遺された子供たち、真平と灯と食事をすることに。陽一は長距離トラックの運転手をしており、真平が幼い灯の面倒を見るため、目指していた中学受験を諦めようとしていると知り、幸夫は思わず、週に2回灯と留守番をすることを買って出る。子供がいない幸夫は灯の扱いに戸惑いながらも、真平たちと心を通わせていくが―――――
完成披露試写会が当たりまして!(→シネマトゥデイ) 連続ですよ~今年は当たっているなあ。写真は無理か~と思っていたら、何と指定時間のみですが撮影OKでした。
山田真歩、藤田健心、竹原ピストル、本木雅弘、白鳥玉季、西川美和監督。

席は端っこだったのですが、かなり前方だったので、ばっちり肉眼で見えました

コメディという訳ではないんだけど、西川美和の作品で、こんなに笑ったのは初めて。これまでは、笑いだったらブラックというかシニカルなイメージだったのですが、ほっこり系の笑い。まぁ正直、子供たちに持っていかれた部分はあるけどね。
浮気中に配偶者が死んだという設定は、サスペンスなんかでよくある設定ですね。これはサスペンスではなく、妻を失った幸夫、陽一、母を亡くした子供たちそれぞれの再生物語。
長年の付き合いで、蔑ろにしていた妻。妻が死んでから愛し始めたというよりも、彼女ときちんと向き合っていなかった自分を認めて、前に向いて歩き始めたというところかな。幸夫が陽一を助けて真平たちの面倒を見たりするのは、あれだけ素直に感情を出せる陽一への羨ましさと夏子への贖罪でもあるんだね。
陽一は幸夫と対照的に見えて、実は同じだと思う。幸夫とは違って浮気はしていないし、ゆきの死にも嘆き悲しむけれど、子供たちはゆきに任せきりで、ちゃんとゆきと子供たちと向き合っていたかというとそうでもない。
子供がいるって、生きがいにもなるし足かせにもなるという陽一の気持ち、わかるなあ。幸夫は自分の子供じゃないから、その分、言葉は悪いけど無責任に接することができるし。そういう部分を、幸夫と陽一一家とを絡ませることでお互いに補いあって、前に進んでいくところは良かった。
夏子のスマホに残されていた未送信のメール。「もう愛していない。ひとかけらも。」これは蔑ろにされていた夏子の心の叫び。でも未送信になっていたということは、夏子にはまだ迷いというか愛というか、があったんだろうね。どこまで幸夫に伝わったのかなあ…
死んでしまってからじゃ遅い。生きているうちに伝えなきゃ。哀しいけれど、でも、生きている間にはそれはなかなかわからない。
監督は、東日本大震災の後にこの物語を考え始めたとのこと。突然大事な人がいなくなる、そういうことがあるかもしれない、だから生きている間にお互いわかりあおうとしなきゃいけない。難しいけれど。
幸夫が灯と初めて留守番する時の様子、子供がいない身にはあるあるだわーと思った。自分も姪と留守番した時こうだった。まぁ、でも実際にはモックンは3児の父、扱いは上手でしたけどね。
灯役の白鳥玉季ちゃんは幼さゆえの天真爛漫、これは素だと思うけど(舞台挨拶もあんな感じだった)、真平役の藤田健心くんは微妙な年頃を上手く演じていました。
モックンは、台本を読んだ奥さんから「この役あなたにそっくりね!」と言われたほど、自分に似ていると言っていました。そうなの?
深津絵里が夏子役で、出番があまり多くないし、幸夫が夏子を理解していないからってのもあるけど、本当は彼女が何を思っていたのか、いまいちつかめないところはあったかな。
評価:★★★☆(3.5)
これまでにないほっこり系で、ちょっと戸惑いましたが、やっぱりこの人の映画は好きです。原作はちょっと読んでみたいかな。
浮気中に配偶者が死んだという設定は、サスペンスなんかでよくある設定ですね。これはサスペンスではなく、妻を失った幸夫、陽一、母を亡くした子供たちそれぞれの再生物語。
長年の付き合いで、蔑ろにしていた妻。妻が死んでから愛し始めたというよりも、彼女ときちんと向き合っていなかった自分を認めて、前に向いて歩き始めたというところかな。幸夫が陽一を助けて真平たちの面倒を見たりするのは、あれだけ素直に感情を出せる陽一への羨ましさと夏子への贖罪でもあるんだね。
陽一は幸夫と対照的に見えて、実は同じだと思う。幸夫とは違って浮気はしていないし、ゆきの死にも嘆き悲しむけれど、子供たちはゆきに任せきりで、ちゃんとゆきと子供たちと向き合っていたかというとそうでもない。
子供がいるって、生きがいにもなるし足かせにもなるという陽一の気持ち、わかるなあ。幸夫は自分の子供じゃないから、その分、言葉は悪いけど無責任に接することができるし。そういう部分を、幸夫と陽一一家とを絡ませることでお互いに補いあって、前に進んでいくところは良かった。
夏子のスマホに残されていた未送信のメール。「もう愛していない。ひとかけらも。」これは蔑ろにされていた夏子の心の叫び。でも未送信になっていたということは、夏子にはまだ迷いというか愛というか、があったんだろうね。どこまで幸夫に伝わったのかなあ…
死んでしまってからじゃ遅い。生きているうちに伝えなきゃ。哀しいけれど、でも、生きている間にはそれはなかなかわからない。
監督は、東日本大震災の後にこの物語を考え始めたとのこと。突然大事な人がいなくなる、そういうことがあるかもしれない、だから生きている間にお互いわかりあおうとしなきゃいけない。難しいけれど。
幸夫が灯と初めて留守番する時の様子、子供がいない身にはあるあるだわーと思った。自分も姪と留守番した時こうだった。まぁ、でも実際にはモックンは3児の父、扱いは上手でしたけどね。
灯役の白鳥玉季ちゃんは幼さゆえの天真爛漫、これは素だと思うけど(舞台挨拶もあんな感じだった)、真平役の藤田健心くんは微妙な年頃を上手く演じていました。
モックンは、台本を読んだ奥さんから「この役あなたにそっくりね!」と言われたほど、自分に似ていると言っていました。そうなの?
深津絵里が夏子役で、出番があまり多くないし、幸夫が夏子を理解していないからってのもあるけど、本当は彼女が何を思っていたのか、いまいちつかめないところはあったかな。
評価:★★★☆(3.5)
これまでにないほっこり系で、ちょっと戸惑いましたが、やっぱりこの人の映画は好きです。原作はちょっと読んでみたいかな。
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人気作家の津村啓こと衣笠幸夫は、妻・夏子が旅先でバスの事故に遭い、親友ゆきと一緒に亡くなったという知らせを受ける。 ちょうどその時に不倫相手と密会していた幸夫は、世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできなかった。 ある日、ゆきの夫でトラック運転手の大宮陽一と顔を合わせた幸夫は、ふとした思いつきから、陽一の子どもたちの世話を買って出ることに…。 ヒューマンドラマ。
2016年09月27日(火) 10:31:33 | 象のロケット
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