2016年11月22日 (火) | EDIT |
■ 第29回東京国際映画祭にて鑑賞
フィクサー/FIXEUR
2016年/ルーマニア、フランス/100分
監督: アドリアン・シタル
出演: トゥドル・アロン・イストドル/メフディ・ネボウ/ニコラ・ヴァンズィッキ/ディアーナ・スパタレスク/アドリアン・ティティエニ
ルーマニアのTV局で働く新米記者ラドゥ・パトルは、人身売買組織によってさらわれた14歳の少女2人が、パリで娼婦をしていたところを強制送還されたという情報を得て、同僚の記者とルーマニア警察に駆けつける。彼女たちにインタビューをしたいと、ルーマニア警察や彼女たちを保護しているNGOに交渉を続けていたが、アンカ・ラシュカンという1人の名前は辛うじて知ることが出来たものの、彼女たちの心身を慮ったNGOの反対に遭い、会うことさえ叶わずにいた。ラドゥは何とか手柄を立てようと、アンカに会うために手を尽くしていたが―――――
TIFF7作目は、コンペから。これも、アドリアン・シタル監督と主演のトゥドル・アロン・イストドルのQ&Aがありました。(→公式サイト)


2016年/ルーマニア、フランス/100分
監督: アドリアン・シタル
出演: トゥドル・アロン・イストドル/メフディ・ネボウ/ニコラ・ヴァンズィッキ/ディアーナ・スパタレスク/アドリアン・ティティエニ
ルーマニアのTV局で働く新米記者ラドゥ・パトルは、人身売買組織によってさらわれた14歳の少女2人が、パリで娼婦をしていたところを強制送還されたという情報を得て、同僚の記者とルーマニア警察に駆けつける。彼女たちにインタビューをしたいと、ルーマニア警察や彼女たちを保護しているNGOに交渉を続けていたが、アンカ・ラシュカンという1人の名前は辛うじて知ることが出来たものの、彼女たちの心身を慮ったNGOの反対に遭い、会うことさえ叶わずにいた。ラドゥは何とか手柄を立てようと、アンカに会うために手を尽くしていたが―――――
TIFF7作目は、コンペから。これも、アドリアン・シタル監督と主演のトゥドル・アロン・イストドルのQ&Aがありました。(→公式サイト)

Q&Aでも話があったんですが、撮影監督がラドゥのような立場で経験された事件があって、それにインスパイアされて書いた話なんだそうです。人身売買組織にさらわれた女の子が売春を強制されているというのは、「96時間」(最初のやつね)でも使われていたし、ヨーロッパでは普通に聞く話題なんでしょうね。
このアンカとの接触を試みる話と、ラドゥの家庭での話を絡めて物語は進んでいきます。
ラドゥと妻カルメンの連れ子マテイとの関係性は悪くはないものの、ちょっとした行き違いでぎくしゃくするようになってしまう。Q&Aでも、虐待をテーマとして取り上げているという話があったけれど、アンカみたいに明らかな性的虐待の場合はともかくとして、どこからどこまでが虐待と言えるのかは難しいなと思った。ラドゥは、マテイに対して鼓舞するというか、尻を叩いているつもりが、マテイにはちょっとプレッシャーだったんだろうな。親が子供に期待するのはしょうがないとして、でもそれが過度になってしまうと虐待になるって考えると、うーん…。難しいなあ。
ラストの水泳大会では、ラドゥがマテイに話しかける台詞が消されていて、でも台詞はわからなくてもラドゥのマテイに対する気持ちが伝わってきたので、いい効果だと思いました。
アンカとインタビューが出来るようになって、ラドゥとアンカが車の中で交わす会話は、もうやりきれないの一言。性的なことについて確たる知識もないままに、性産業に関わることになってしまった少女は、男には性的なことをしなければならないと洗脳されてしまっている状態で、この子はこの先、その価値観をひっくり返すことが出来るんだろうか? 本当に罪深いよね。。。
アンカを演じたディアーナ・スパタレスクには、相当気を使って演技を付けたとのことでした。そりゃそうだよね。性的虐待じゃなくても、暴力でも言葉でも、こういうのは撮影する方も大変だなあ…と思いました。ディアーナちゃんは良くやっていたと思います。
主役のトゥドル・アロン・イストドルは、髪の毛は寂しいけれど、実際見るとホントイケメンだよね!というのが友だちとわたしの共通の感想でした(笑)
評価:★★★☆(3.5)
人身売買というテーマを取り上げてはいるけれど、そこだけではなく、色々考えさせられる作品でした。
このアンカとの接触を試みる話と、ラドゥの家庭での話を絡めて物語は進んでいきます。
ラドゥと妻カルメンの連れ子マテイとの関係性は悪くはないものの、ちょっとした行き違いでぎくしゃくするようになってしまう。Q&Aでも、虐待をテーマとして取り上げているという話があったけれど、アンカみたいに明らかな性的虐待の場合はともかくとして、どこからどこまでが虐待と言えるのかは難しいなと思った。ラドゥは、マテイに対して鼓舞するというか、尻を叩いているつもりが、マテイにはちょっとプレッシャーだったんだろうな。親が子供に期待するのはしょうがないとして、でもそれが過度になってしまうと虐待になるって考えると、うーん…。難しいなあ。
ラストの水泳大会では、ラドゥがマテイに話しかける台詞が消されていて、でも台詞はわからなくてもラドゥのマテイに対する気持ちが伝わってきたので、いい効果だと思いました。
アンカとインタビューが出来るようになって、ラドゥとアンカが車の中で交わす会話は、もうやりきれないの一言。性的なことについて確たる知識もないままに、性産業に関わることになってしまった少女は、男には性的なことをしなければならないと洗脳されてしまっている状態で、この子はこの先、その価値観をひっくり返すことが出来るんだろうか? 本当に罪深いよね。。。
アンカを演じたディアーナ・スパタレスクには、相当気を使って演技を付けたとのことでした。そりゃそうだよね。性的虐待じゃなくても、暴力でも言葉でも、こういうのは撮影する方も大変だなあ…と思いました。ディアーナちゃんは良くやっていたと思います。
主役のトゥドル・アロン・イストドルは、髪の毛は寂しいけれど、実際見るとホントイケメンだよね!というのが友だちとわたしの共通の感想でした(笑)
評価:★★★☆(3.5)
人身売買というテーマを取り上げてはいるけれど、そこだけではなく、色々考えさせられる作品でした。






THEMA:東京国際映画祭
GENRE:映画
TAG:アドリアン・シタル トゥドル・アロン・イストドル メフディ・ネボウ ニコラ・ヴァンズィッキ ディアーナ・スパタレスク アドリアン・ティティエニ 第29回東京国際映画祭
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コンペ作品。ルーマニア=フランス映画。監督アドリアン・シタル。「フィクサー」とは、日本で一般的に和製英語として使われている「暗躍者」的な意味のものではない。「影の仕切り屋」的な意味の方が近い。この作品の「フィクサー」とは、「調整役」なのである。何を調整するかというと、ジャーナリストが取材をするにあたって、取材者と取材対象者を調整するのである。情報を集め、間を取りもち、場を作り、実際の取材まで...
2016年12月02日(金) 17:05:27 | ここなつ映画レビュー
29日のことですが、映画「フィクサー」を鑑賞しました。
TIFF 1本目
内容はなかなか重く、少女買春の事件を取材するTVクルーたちの物語
その少女への取材が核となるわけで
この少女買春というところが 報道の微妙なラインがいろいろと考えさせられ・・・
倫理観、モラル感というかね
報道のために、ジャーナリジムのために どこまでの取材を許されるのかという
まぁ 決して新しいテーマでは...
2017年02月05日(日) 17:37:55 | 笑う社会人の生活
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