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週に1本は劇場で映画を観る!が合言葉。 主に映画、時々小説の感想を脳内垂れ流しで書きなぐるブログ。ネタバレあり。
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淵に立つ 
2016年12月31日 (土) | EDIT |
 UPLINKにて鑑賞
淵に立つ淵に立つ/HARMONIUM
2016年/日本、フランス/119分
監督: 深田晃司
出演: 浅野忠信/筒井真理子/太賀/三浦貴大/篠川桃音
公式サイト
公開: 2016年10月08日

小さな金属加工工場を営む鈴岡利雄の元に、ある日、利雄の昔の知り合い、八坂草太郎が訪ねてくる。しばらく置いて欲しいという彼の願いを聞き、利雄は独断で八坂を居候させることにする。妻の章江はしぶしぶ受け入れるが、礼儀正しく優しく穏やかな八坂は10歳の娘、蛍にも懐かれ、次第に馴染むようになる。八坂が殺人罪で裁かれ、罪を償い出所したばかりと聞かされても、自分の話を真剣に聞いてくれない夫とは違い、真面目に対応してくれる彼に惹かれていく章江。しかし、ある事件が原因で八坂は姿を消し、家族の生活は一変してしまう―――――


新宿でやっていた間に観に行けず、渋谷で「エヴォリューション」を観るのに時間がちょうど合ったのでラッキーでした。
これはやられたなー。ある日、ふらっとやって来たよそ者によって家族が崩壊するなんて、よくあるストーリーだなと思っていたら、後半が予想外の展開に。どんでん返しとかそういうことではなく、何かもううわー… ヽ(´Д`;)ノ って感じ。午前中に「エヴォリューション」でうとうとしたもんで、ご飯を食べた後だしこれも寝ちゃったらどうしようかと思っていたのだけど、最初から最後まで引き込まれっぱなしで、全くそんな心配はいりませんでした。観ていて愉快な映画ではないんですけどね。

浅野忠信の存在感がすごい。鈴岡家にふらっとやって来た、得体のしれない男、八坂。礼儀正しくて親切だけれど、刑務所にいたということが所作に現れていて、本当に何を考えているのかわからなくてちょっと不気味。でも、利雄が、全然章江や蛍のことを気にかけていないのがわかるので、章江が八坂に惹かれてもしょうがないと思えるんだよね。
八坂の豹変度合も別人のよう。最初から、蛍の怪我の具合はもしかしたら想定外だったかもしれないけど、章江とどうにかなろうとは思っていたのかな。

事件の後8年経って、色々変わったのがわかる。あんなに口数の少なかった利雄は雄弁になり、章江は潔癖症に。そして蛍の障害。そこへやってきた新入社員、山上孝司が実は八坂の息子とわかってから、利雄と章江の間に走った動揺。
利雄が、蛍がこうなったことは罰だと思ったと言った時、八坂が起こした過去の殺人事件と利雄との関わり、秋恵と八坂の関係、色々なことの贖罪という意味を込めたんだろうけれど、それを背負わされる蛍はたまったもんじゃないと思った。彼女は完全なる被害者だし。
ラストで河原に横たわった4人、あれはキャンプに行ったに撮った写真の対比なんでしょうね。鈴岡家はまた家族になれるのかなあ…

古舘寛治も良かったけれど、筒井真理子も、ちょっと色っぽい人妻が、8年後にはえらい変わりようで、女優はすごいなー。

評価:★★★★(4.0)
かなり重苦しい内容だし、万人受けする映画ではないと思うけれど、個人的にはいい映画を観たなと思いました。

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THEMA:映画館で観た映画
GENRE:映画
TAG:深田晃司 浅野忠信 筒井真理子 太賀 三浦貴大 篠川桃音 古舘寛治 
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