2005年09月09日 (金) | EDIT |


著 者: 奥田英朗
出版年: 2004年
出版社: 講談社文庫/講談社
及川恭子はサラリーマンの夫と2人の子供を持つ平凡な主婦。夫の勤務先で放火事件があり、それをきっかけに、今までの夫の行動の不審さに気付いてしまう。
久野薫は所轄勤務の警部補。7年前、交通事故で妻を亡くしてから不眠症になっているが、配置換えを恐れて周りには隠している。八王子に住む義母と、妻、子を亡くした心をお互いに慰め合い、支え合っている。
渡辺裕輔は授業をサボり、街で遊ぶ高校生。しかし、高校を中退している遊び仲間の将来を考えると、高校を辞めてしまう勇気も持てない。
及川の会社で起こった放火事件をきっかけに、3人の運命は微妙に絡まり合い、動いていく…
かなり良かったです。よく「最悪」と比べる人がいるようですが、個人的には「最悪」よりこちらの方が好き。
ちょっとしたきっかけでどんどん悪い方へ悪い方へ流れてしまうというのは、どちらも同じですが。
「最悪」と同様に、裕輔にはまったく同情しない。失った物も高校生という立場だけだしね。
久野が義母に甘える場面がすごく切ないわ。義母の正体がわかった時は衝撃でした。最後は救われた形になって良かったけど。
恭子の人生は不幸な展開を見せるけど、最後は夫も子供も捨てて「自分の人生を生き直そう」と思えるところが、やっぱり女性は強いというか…
女性というか、開き直った人間は強いということなんだけど、久野の弱さを考えると、すごい対照的だなーと思ってしまう。
評価:★★★★(4.0)
一気に読んでしまいました。オススメ。
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久野が義母に甘える場面がすごく切ないわ。義母の正体がわかった時は衝撃でした。最後は救われた形になって良かったけど。
恭子の人生は不幸な展開を見せるけど、最後は夫も子供も捨てて「自分の人生を生き直そう」と思えるところが、やっぱり女性は強いというか…
女性というか、開き直った人間は強いということなんだけど、久野の弱さを考えると、すごい対照的だなーと思ってしまう。
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THEMA:奥田英朗
GENRE:小説・文学
TAG:奥田英朗 「このミステリーがすごい!」2002年版
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始まりは、小さな放火事件にすぎなかった。
似たような人々が肩を寄せ合って暮らす都下の町。
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2009年03月02日(月) 15:53:59 | 粋な提案
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