2007年02月11日 (日) | EDIT |

著 者: 荻原浩
出版年: 2004年
出版社: 光文社
広告代理店に勤める佐伯雅行は、最近、物や人の名前を忘れることが多くなっていた。今年50歳になる雅行は、それを歳のせいだと深く考えていなかったが、取引先との打合せの時間を忘れたりすることが度重なり、また酒量が増え、眩暈や不眠が続いたために、妻の枝実子に勧められて精神科の門をくぐる。そこで下されたのは、若年性アルツハイマーとの診断だった。父親がアルツハイマーでなくなったため、ある程度病気に対して知識のあった雅行は絶望するが、何とか記憶の欠落をくい止めようと、枝実子と共に努力を始める。しかし徐々に病気は進行していき、ついに会社にも雅行の奇行が噂になり始める。娘の梨恵の結婚式までは、何とか持ちこたえようとする雅行だったが、病状は急速に進行していた…
図書館で予約していたのが、ようやくやってきました。
ヘー太さんとは逆パターンです。
「手紙」とは逆で映画が先だったので、映画をなぞる感じで読んでいました。割と忠実に映画化している感じ。
佐伯が書いている日記というか備忘録、最初と比べるとだんだんひらがなが多くなってきたり、同じ事を二度書いたりしていて、病気の進行度を伺わせるようになっています。ただ、日常の出来事は普通に書かれているので、ちょっと違和感あったかな。あんまり病状が進んでいるように感じられないというか。
こういうのは一人称では書かないか、一人称で書くならば「アルジャーノンに花束を」みたいにした方が良かったかも。
こうやって原作を読んでみると、映画はかなりいい出来ですね。原作のテイストをキープしつつ、映画ならではのエピソードも入れてみるという感じで、改めて上手いなと思いました。
でも、順番が逆だったらまた違う評価だったかも。
評価:★★★★(4.0)
荻原浩はミステリだけじゃないんだね。本当に色々書ける人だなあ。
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明日の記憶
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「手紙」とは逆で映画が先だったので、映画をなぞる感じで読んでいました。割と忠実に映画化している感じ。
佐伯が書いている日記というか備忘録、最初と比べるとだんだんひらがなが多くなってきたり、同じ事を二度書いたりしていて、病気の進行度を伺わせるようになっています。ただ、日常の出来事は普通に書かれているので、ちょっと違和感あったかな。あんまり病状が進んでいるように感じられないというか。
こういうのは一人称では書かないか、一人称で書くならば「アルジャーノンに花束を」みたいにした方が良かったかも。
こうやって原作を読んでみると、映画はかなりいい出来ですね。原作のテイストをキープしつつ、映画ならではのエピソードも入れてみるという感じで、改めて上手いなと思いました。
でも、順番が逆だったらまた違う評価だったかも。
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