2007年07月09日 (月) | EDIT |

著 者: 海堂尊
出版年: 2006年
出版社: 宝島社
公式サイト
東城大学医学部付属病院不定愁訴外来の主、田口公平はある日突然、高階病院長から呼び出される。バチスタ手術の第一人者である臓器統御外科の桐生恭一率いる、通称“栄光のチーム・バチスタ”は手術の成功率100%を誇っていたが、このところ立て続けに3例術中死が発生していた。そのため、桐生本人が内部監査を希望していたのだった。しかし病院内の医療事故を調査するリスクマネジメント委員会を発動するとことが大きくなりすぎること、また病院内での人間的なしがらみなどから、高階は田口に予備調査を依頼する。医療ミスなのか、それとも悪意ある誰かの手による殺人なのか―――――田口は高階に押し切られ、これまでの手術の調査と3日後に控えたバチスタ手術の観察をすることになる。田口はチームのメンバー、第一助手の垣谷、第二助手の酒井、麻酔医の氷室、臨床工学士の羽場、看護師の大友の事情聴取を終え、いよいよバチスタ手術の日がやってくる…
何年か前までは、「このミステリーがすごい!」はその年のミステリのランキングをするだけだったのだけど、数年前から、作品を募集し賞を授与するということを始めています。この「このミス大賞」にはあまり興味がなかったんだけど、話題になっていましたので、読んでみることにしました。作者は現役のお医者さんなんだね。
無理矢理駆り出されて事件の真相を探ることになる田口、ロジカル・モンスターと言われるほど弁の立つ変人白鳥、確かにキャラは立っていました。
しかし、ヘー太さんが書かれているように、探偵役が途中で交替してしまっているので、これまでの展開はなんだったの?と思ってしまう。前半で田口が黙々と進めた関係者の事情聴取を、もう一度白鳥が田口を伴って行うのも、一度で済ませろよって感じになってしまうのよね。
しかも白鳥が登場するのが、物語が半分過ぎてからだしね…。田口が1人で回していくと思っていたのに、突然出てきた訳の分からない変人が横から主役をかっさらってしまったという感が否めない。
自分で動いて事件を解決するというより、関係者の話を聞いているだけという印象が強いので、安楽椅子探偵 の類なのかなとは思うけど、わたしは安楽椅子探偵 ってあんまり好きじゃないんだな。
そのせいなのか、事件が動いているという感じがあまりしないので、ミステリ部分がちょっと弱いかな。そんなに意外な犯人という訳でもないし。
この白鳥の変人ぶりも、ちょっとわたしの好みじゃない。奥田英朗の伊良部センセを彷彿とさせると言う人が多いようですが、個人的には伊良部センセの方が魅力的。あの、天然かわざとかわからない微妙な感じは、白鳥には感じませんでした。
バチスタ手術という素人にはあまり馴染みのないものを扱ってはいますが、説明が難しいということはなく、読みやすかったのは評価できます。が、重厚なミステリが好きな人には物足りないと思う。
評価:★☆(1.5)
誉めている人が多い中、イマイチに感じてしまったのは、自分の好みじゃない、この一言に尽きるんでしょうね。
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しかし、ヘー太さんが書かれているように、探偵役が途中で交替してしまっているので、これまでの展開はなんだったの?と思ってしまう。前半で田口が黙々と進めた関係者の事情聴取を、もう一度白鳥が田口を伴って行うのも、一度で済ませろよって感じになってしまうのよね。
しかも白鳥が登場するのが、物語が半分過ぎてからだしね…。田口が1人で回していくと思っていたのに、突然出てきた訳の分からない変人が横から主役をかっさらってしまったという感が否めない。
自分で動いて事件を解決するというより、関係者の話を聞いているだけという印象が強いので、
そのせいなのか、事件が動いているという感じがあまりしないので、ミステリ部分がちょっと弱いかな。そんなに意外な犯人という訳でもないし。
この白鳥の変人ぶりも、ちょっとわたしの好みじゃない。奥田英朗の伊良部センセを彷彿とさせると言う人が多いようですが、個人的には伊良部センセの方が魅力的。あの、天然かわざとかわからない微妙な感じは、白鳥には感じませんでした。
バチスタ手術という素人にはあまり馴染みのないものを扱ってはいますが、説明が難しいということはなく、読みやすかったのは評価できます。が、重厚なミステリが好きな人には物足りないと思う。
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