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週に1本は劇場で映画を観る!が合言葉。 主に映画、時々小説の感想を脳内垂れ流しで書きなぐるブログ。ネタバレあり。
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虚貌 
2006年07月06日 (木) | EDIT |
虚貌〈上〉虚貌〈下〉虚貌
著  者: 雫井脩介
出版年: 2003年
出版社: 幻冬舎文庫/幻冬舎

1980年、8月。岐阜県美濃加茂地方の運送会社に勤務する荒勝明は、麻雀で借金を負わされて途方に暮れていた。とても今の稼ぎで返せる額ではなく、社長の気良(きら)に給料の前借りを言い出せずにいたところ、同僚の時山次郎、坂井田昇と共に内職をやっていたことがばれて、解雇されてしまう。そして時山と坂井田、時山の友だちの弟だという湯本弘和に乗せられ、荒は気良(きら)の家を襲うことになる。4人に襲われた気良(きら)夫妻は惨殺され、娘は半身不随、息子は全身に大火傷を負わされる。やがて4人は逮捕されるが、荒は他の3人に嵌められて主犯扱いとなり、1人だけ無期懲役となる。そして事件から21年後、坂井田が何者かに殺される。その直前、坂井田の元を仮出所中の荒に似た男が訪ねてきていた。これは罪をかぶせられた荒の復讐なのか? 21年前、事件を担当していた岐阜県警の滝中刑事は、病に冒された体を押して荒を追うが―――――


ヘー太さんとこのコメント欄でオータムさんがこれを誉めていらしたので、読んでみました。
これは面白い。ちょっと雫井侑介、見直しました(笑)

この作品は“顔”をテーマとして取り上げています。表面的なものと内面的なものと、両方の意味での“顔”なんだけれど、とても興味深かった。
カウンセラーの北見が「強く生きていきたいのならば、憶えておいてください。笑顔に勝る仮面はない」と言う。すごい言葉だなと。

解説で、このトリックはアンフェアだ、それはないだろうという批判があったと書かれていました。確かにそう言いたくなる気持ちもわからなくはないけど、これは犯人当てとかトリックを解いてどうこうという種類の推理小説ではないので、わたしはアリだと思う。事実、まったく気になりませんでした。
あんまり書くとネタバレになってしまうので、詳しく書けない…もどかしいー

評価:★★★★★(5.0)
オススメ。でもこの作品の出来がいいだけに、今後、他の雫井作品を読む時に比べてしまいそう。まぁ最初がイマイチだったので、返って何でも良く思えたりしてね(笑)


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THEMA:ミステリ
GENRE:小説・文学
TAG:雫井脩介 
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