2008年04月21日 (月) | EDIT |

著 者: 今野敏
出版年: 2005年
出版社: 新潮社
警察庁長官官房総務課長を勤めている東大卒のキャリア竜崎伸也は、出世街道を駆け上っていた。出世すればするほど権限が増えると考えている竜崎は、自分の役目は国家の治安を守ることであり、それを信条としているため、周りからは変人だと思われていた。警視庁刑事部長の伊丹俊太郎とは幼馴染で親友と思われているが、実は、竜崎は小学校時代に伊丹とそのグループからいじめを受けていたことを忘れていないため、伊丹に対して怨みを抱いており、親しさをあらわにする伊丹に対して一歩引いて接していた。ある時、過去に起きた殺人事件の実行犯ばかりを狙った連続殺人事件が起きる。竜崎は、さまざまな情報から、犯人は現役警察官ではないかと推理し伊丹に進言するが、同じくそれを推測していた伊丹はこの事件をもみ消そうとしていた。そんな中、竜崎は浪人中の息子、邦彦が大麻を使用しているところを目撃する。邦彦が捕まってしまうと自分の出世に確実に響くため、竜崎はどうすべきか悩むが…
読む本に困ったら、いつも「このミス」を順番に攻めて行くんだけど、2008年4位の「果断」がシリーズものなので、まず第1作から読んでみることにしました。これも、2006年「このミス」の20位にランクインしています。
警察小説と言うと、ヒラ刑事が主役のパターンが多いけれど、これはキャリアが主人公の警察小説というところが異色。「新宿鮫」の鮫島のような特殊なキャリアでもなく、いわゆる本当に出世街道を行くキャリア。
「震度0」と同じく、殺人事件そのものよりも警察内部の事情を描いているんだけど、これが面白い。一気に読んでしまいました。
警察内部の問題だけではなく、竜崎の家庭内の事情と絡めて、上手く演出していると思う。
竜崎は、エリート臭ぷんぷんの非常に嫌な奴
として描かれているので、最初は受け付けないなーと思っていたんだけど、自分なりの信念を頑固なまでに貫こうとする竜崎の生き方が、読み進むにつれてわかってきて、非常に魅力的に思えてくるんだよね。
こんなキャリアは理想であって実際にはいないと思うけど、こういう人がいれば、色々取り沙汰されている警察も変わるのになあ…と思わせてくれる。不思議なキャラクターです。
評価:★★★★(4.0)
ハマりました(笑) 今野敏、何冊か読んでみようかな。
本の購入はコチラ
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「震度0」と同じく、殺人事件そのものよりも警察内部の事情を描いているんだけど、これが面白い。一気に読んでしまいました。
警察内部の問題だけではなく、竜崎の家庭内の事情と絡めて、上手く演出していると思う。
竜崎は、エリート臭ぷんぷんの非常に嫌な奴


こんなキャリアは理想であって実際にはいないと思うけど、こういう人がいれば、色々取り沙汰されている警察も変わるのになあ…と思わせてくれる。不思議なキャラクターです。
評価:★★★★(4.0)
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今野敏さんの作品ですねぇ~♪この人の警察小説好きです!STシリーズも、安曇班シリーズも、樋口顕シリーズも好き!前から評判の高い本作品、読みたいとは思ってたので、書店に並んでるのを見つけてすぐに手に取りレジに並びました~♪(笑)
面白いです!主人公の竜崎...
2008年05月04日(日) 21:56:10 | 観たよ~ん~
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