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厭魅の如き憑くもの 
2008年04月27日 (日) | EDIT |
厭魅の如き憑くもの厭魅の如き憑くもの
著  者: 三津田信三
出版年: 2006年
出版社: ミステリー・リーグ/原書房

地方にある小さな村、神々櫛村には山神である“カカシ様”を祭る風習が残っており、カカシ様の声を聞く巫女である叉霧が仕切る谺呀治(かがち)家と、荼夜が牛耳る神櫛家の二つの大きな家筋があり、お互いに反目しあっていた。ある日、谺呀治家の憑座でもあり叉霧巫女の孫である紗霧を襲った小佐野膳徳という山伏が、カカシ様に見立てた異様な姿で死んでいるのが発見される。誰がこのようなことをしたのか全く不明なまま、叉霧巫女の弟である勝虎が川で溺死しているのが発見され、勝虎にもカカシ様の見立てがあったため、村の人間は、連続殺人事件ではないかと震え上がる。その後も谺呀治家の人間が次々と怪死を遂げ、怪異譚収集が趣味で神々櫛村に滞在していた怪奇幻想作家の東城雅哉こと刀城言耶は、この謎を解こうとするが―――――


これもシリーズ3作目の「首無の如き祟るもの」が2008年版「このミス」の5位。ってことで、シリーズ1作目からチャレンジしてみました。
構成は、壱弐参…という章立ての部分と、紗霧の日記、取材ノート、漣三郎の記述録からなっています。
一応、すべて一人称で別人が書いているんだけど、日記とか言っても日記の装丁ではないんだよね。記述録も同じ。そういう意味でちょっと違和感があった。
章立ての部分では、犯人を×××と表示しているのが気持ち悪かったり、何かなじめないなーと思っていたんだけど、これは違う人物が書いていたという設定が最後に明かされて、違和感あるのも納得…

登場人物の名前の付け方も、言い方は悪いけれど、中学生が同人誌とかで架空のキャラにつけるようなと言うか、ヲタ臭いと言うか。
主人公が刀城言耶(とうじょうげんや)、民俗学者が閇美山犹稔(へみやまなおなり)、現地の医者が当麻谷(とまや)、読めません。普通の名前にして欲しい…。
また、これは意図的なものなんだろうけど、重要人物の名前が、漢字は違うけど同じ読み方だったり、似た名前だったりするのが、更に混乱を極めていると思う。
谺呀治家に至っては、巫女系列の人物の名前が同じ。巫女が叉霧、その妹が捺霧、叉霧の双子の娘が早霧と嵯霧、嵯霧の娘がこれまた双子で小霧と紗霧、全部読み方は“さぎり”。
神櫛家も、神隠しにあった長男が聯太郎、村を出て行った次男が蓮次郎、村に残っている漣三郎、もうワケワカラン (。A 。 )

刀城が一応狂言回しで探偵役なんだけど、「名探偵 皆を集めてさてと言い」シーンで、ひっくり返してひっくり返して、もう適当に犯人を指しているとしか思えないのがダメかも。
オチもちょっとなあ…。アンフェアとまでは言わないけど、こんなのアリ?ってちょっと思ってしまった。

評価:★(1.0)
好きなテーマではあるんだけど、ちょっと文章に馴染めなかったのと、刀城に魅力を感じなかったのが大きいかなー。とりあえずシリーズものなので次作も読んでみます。


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THEMA:ミステリ
GENRE:小説・文学
TAG:三津田信三 「刀城言耶」シリーズ 
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