2010年11月23日 (火) | EDIT |

著 者: 今野敏
出版年: 2005年
出版社: 文春文庫/文藝春秋
元KBGのヴィクトル・タケオビッチ・オキタは、ソ連崩壊後にKGBを解雇されてから極貧生活を送っていた。そこへ10年ぶりに、KGB時代の上官アレクサンドル・オギエンコが訪ねてくる。KGBを解雇された後、マフィアとなっているオギエンコは、日本人とロシア人のハーフであるヴィクトルを見込んで、自分から大事なものを奪ったと言う日本のヤクザ津久茂行雄の暗殺を依頼する。生活に困窮しているヴィクトルは、金のために止む無くこれを引き受ける。ヴィクトルは偽名で日本へ入国し、津久茂のことを調べながら何とか近付く術を探っていた。
一方、警視庁公安部の倉島達夫警部補は、直属の上司である滝栄一に呼ばれ、ヴィクトル・タケオビッチ・オキタという人物がヤクザの組長を狙っているという暗殺計画を聞かされる。倉島は不用意な一言から、ヴィクトルを確保するという仕事を押し付けられる。最初は事の重大さを認識していなかった倉島だったが、ヴィクトルを探しているうちに、次第に本気でこの案件に取り組み始める―――――
しばらーく前に読み終わっていたのだけど、記事にするのに後回しにしていたら、細かいところを忘れてしまいました(笑)ので、再び読み直し。
主人公であるソ連の元スパイ、ヴィクトルと、ヴィクトルを追うことになる公安の倉島、ヴィクトルに狙われるヤクザのボディガード兵藤、それぞれのサイドからのストーリーが展開していって、最後に交錯する形を取っています。
ヴィクトルは元スパイということもあって、寡黙で無表情で、とっつきにくーい
感じ。ロボットっぽいというのかな。確固たるポリシーを持っていて、それはぶれていないのでキャラクターとしては確立しているんだけど、人間らしさを垣間見せるシーンが少ないし、読んでいる方としては感情移入はしにくい。かと言って倉島とか兵頭に感情移入できるかというと、そうでもないし…。唯一と言っていい女性の登場人物、エレーナもまた感情移入しづらい。
まぁそもそもこの小説の世界が、一般人の世界とはかけ離れているのでね…。
ヴィクトルが津久茂の家に押し入るシーンでも、別にドキドキするでもないし…。これはもしかすると、ヴィクトルが強すぎるせいもあるかも。すうっと進入して、あっさり目的を達してしまうもので。
兵藤は最終的にが足を洗って堅気になるんだけど、そんなに簡単になれるのかなとは思ったり。数人から向いていないと言われてたりとか、数年刑務所で過ごして組が無くなったりとか下地はあるんだけど、それでもこれまで極道として生活してきた訳でしょ。しかも、球団マスコット
の中身なんて地味な仕事できるのかなー。
評価:★★☆(2.5)
割と読みやすいのでさらさらと読めはするし、構成も上手いし、決して退屈ではないんだけど、登場人物に感情移入出来ない、特に主人公に共感しづらいのが辛いところ。ハードボイルドは決して嫌いではないんだけど…。
男の人にはいいかもしれないです。
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ヴィクトルは元スパイということもあって、寡黙で無表情で、とっつきにくーい

まぁそもそもこの小説の世界が、一般人の世界とはかけ離れているのでね…。
ヴィクトルが津久茂の家に押し入るシーンでも、別にドキドキするでもないし…。これはもしかすると、ヴィクトルが強すぎるせいもあるかも。すうっと進入して、あっさり目的を達してしまうもので。
兵藤は最終的にが足を洗って堅気になるんだけど、そんなに簡単になれるのかなとは思ったり。数人から向いていないと言われてたりとか、数年刑務所で過ごして組が無くなったりとか下地はあるんだけど、それでもこれまで極道として生活してきた訳でしょ。しかも、球団マスコット

評価:★★☆(2.5)
割と読みやすいのでさらさらと読めはするし、構成も上手いし、決して退屈ではないんだけど、登場人物に感情移入出来ない、特に主人公に共感しづらいのが辛いところ。ハードボイルドは決して嫌いではないんだけど…。
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元KGBで日露混血の殺し屋・ヴィクトルが日本に潜入した!標的は赤坂で勢力を伸ばすヤクザ組長。迎え撃つは、プロ野球生活に挫折して組幹部になった兵藤と情報収集に単調な日々を送っていた警視庁公安部・倉...
2011年03月31日(木) 01:26:55 | 粋な提案
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