2006年01月15日 (日) | EDIT |

著 者: 真保裕一
出版年: 2001年
出版社: 講談社文庫/講談社
川崎中央署の生活安全総務係に所属する萱野貴之は、ある日突然、上司である矢木沢稔に同僚の面前で罵倒された。矢木沢が地元の業者から接待を受けていると、何者かから密告があったのだ。昔、萱野が競技射撃の選手だった頃、萱野と矢木沢はオリンピック出場を争っていたライバルだった。その頃、萱野が思いを寄せていた幸田美菜子との関係などから、彼の不正を密告した過去があり、そのせいで今回も萱野が密告者だと思われたのだ。今回に関しては全く身に覚えのない萱野は、誤解を解こうとするが、矢木沢の妻となった美菜子から頼まれて矢木沢の尾行をしており、全てを明かすことが出来ない萱野は次第に追いつめられる。萱野は自らの疑惑を晴らすため、真の密告者を捜そうとするが―――――
警察ものの小説と言えば、多いのは警視庁捜査一課とか、殺人を請け負う課に所属する刑事を主役としたものですが、主人公萱野は、警察でデスクワークを主にしている署員です。非常に珍しいですね。初めて読んだかも。
一度やってしまうと、似たようなことがあるとやっぱり疑われちゃうんだな。萱野の場合は、密告という卑怯な手段を使ったので、余計にね。自業自得といえば、まぁそうなんだけど。この場合は、それを利用されて罠にかけられてしまいます。
味方は誰1人としていなく、だんだん追いつめられていく萱野。そして意外な事件の真相。面白くて、一気に読んでしまいました。
人妻となった美菜子を思いながらも、自分に思いを寄せる、かつての上司、堀越の娘・幸恵を突き放せない男の狡さの書き方が上手いなと思いました。
幸恵がだんだん思い詰めていく様子も、結構怖い。てゆーか、こういう風に思われたらかなりウザイな。萱野が幸恵に心を動かされないのも、何となくわかるというか…
定時になったら帰るとか、接待疑惑とか、何だかリアルだなーと思った。確かに、警察も役人だもんなぁ。
しかし、普段刑事として働いている訳でもなくって、しかもデスクワークなのに、あんなに簡単に“捜査”出来るのか?っていう疑問はありますけど。彼は、刑事になっても十分やっていけるかもしれない。
評価:★★★★☆(4.5)
警察小説なのに、今までにないタイプで面白かった。
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味方は誰1人としていなく、だんだん追いつめられていく萱野。そして意外な事件の真相。面白くて、一気に読んでしまいました。
人妻となった美菜子を思いながらも、自分に思いを寄せる、かつての上司、堀越の娘・幸恵を突き放せない男の狡さの書き方が上手いなと思いました。
幸恵がだんだん思い詰めていく様子も、結構怖い。てゆーか、こういう風に思われたらかなりウザイな。萱野が幸恵に心を動かされないのも、何となくわかるというか…
定時になったら帰るとか、接待疑惑とか、何だかリアルだなーと思った。確かに、警察も役人だもんなぁ。
しかし、普段刑事として働いている訳でもなくって、しかもデスクワークなのに、あんなに簡単に“捜査”出来るのか?っていう疑問はありますけど。彼は、刑事になっても十分やっていけるかもしれない。
評価:★★★★☆(4.5)
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