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週に1本は劇場で映画を観る!が合言葉。 主に映画、時々小説の感想を脳内垂れ流しで書きなぐるブログ。ネタバレあり。
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盗聴 
2006年02月02日 (木) | EDIT |
盗聴盗聴
著  者: 真保裕一
出版年: 1997年
出版社: 講談社文庫/講談社

作並博司は、“奥本経営コンサルタント”の電波管理部門で、情報漏洩を疑う企業の依頼を受け、チーフの光岡洋次と泉田龍夫の3人で、企業に仕掛けられた盗聴器を探り出す仕事をしていた。ある日3人は、仕事の帰りに妙な電波を受信する。電波は永田町方面から発信されており、作並は社長である奥本に通報を打診したが、奥本は取り合わない。作並たちは、社長に内緒で電波の発信源を突き止めようとする。やがて、発信源がホテルであることを突き止め、更に部屋を特定しようとホテル内を散策し始めた3人の耳に、突然、今まさに命を奪われようとしている老人の声が聞こえてきた。作並たちはホテル内を走り回り、やがて発信源と思われる部屋が見付かる。警官と共に部屋に踏み込むと、部屋からは胸にナイフを突き立てられた老人の死体が転がり出てきた―――――(「盗聴」)
他「再会」「漏水」「タンデム」「私に向かない職業」収録


こないだ読んだ「密告」が面白かったので、また真保裕一を借りてみました。どうもハマると同じ人の本ばかり読んじゃうんだよなー。
表題作の「盗聴」もそこそこ面白かったんだけど、一番良かったのは「再会」だな。良かったというと語弊があるけど。

「誰よりもあなたを愛していたことは、忘れないで」という遺書を残し、英輔の妻、幹子は自殺を図った。2人は高校時代、サッカー部の部員とマネージャーという関係で、当時、英輔はもう1人のマネージャー、佳美を密かに想っていたが、気持ちは届かず、ずっと側で自分を見ていてくれた幹子と結婚したのだった。意識の戻らない幹子の元に、当時の部員たちが次々に駆けつける。そして当時のことを話している内に、意外な事実が暴かれる…

人を想う気持ちって怖いねー。歪んだ独占欲というのでしょうか。
“真実を隠蔽するために、自殺を図る”という行為と、この遺書の内容に、幹子のいやらしさというか粘着質な性質がにじみ出ていて、薄ら寒~~い気持ちになりました。わたしには、そこまでして手に入れたいものがないので、余計に怖く感じるのかもしれない。

評価:★★★★(4.0)
「タンデム」と「私に向かない職業」は、個人的にはイマイチ  でも、「再会」が良かったので4.0!


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THEMA:ミステリ
GENRE:小説・文学
TAG:真保裕一 
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