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週に1本は劇場で映画を観る!が合言葉。 主に映画、時々小説の感想を脳内垂れ流しで書きなぐるブログ。ネタバレあり。
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新宿鮫 
2008年08月12日 (火) | EDIT |
新宿鮫新宿鮫
著  者: 大沢在昌
出版年: 1997年
出版社: 光文社文庫/光文社

新宿署の防犯課に所属する鮫島警部は、若い頃に配属されたある県で、公安がらみの事件で部下の不祥事を暴いたことや、警視庁内部での公安がらみの事件に巻き込まれた経緯から、キャリアでありながら一捜査員として所轄に配置されている変わり者。周りの人間は腫れ物に触るように鮫島と接しており、相棒もなく、そのくせ署内では一番の検挙率を誇り、ヤクザと見れば相手が幹部クラスだろうが構わず噛み付くため、管轄内のヤクザたちからは“新宿鮫”と呼ばれ恐れられていた。
ある日、歌舞伎町で警官を狙った連続殺人事件が起きる。使われた凶器が密造銃だったことから、鮫島は銃の密造を生業としている木津の作った銃によるものと考え、木津の行方を追っていた。鮫島は木津の同級生と接触し、ついに木津の密造“工房”を突き止めることに成功する。しかしそこには、自分を一度逮捕した鮫島を恨む木津の罠が仕掛けられていた―――――


昔、シリーズは一通り読んだんだけど、やっぱり細かいところは忘れてしまうんだよね。で、最新作(と言っても2年前だけど)「狼花」を読む前に、もう一度最初から読み直してみようと思ったのでした。
キャリアの落ちこぼれ、でも検挙率は署内1、見かけは警官に見えず、14歳年下の恋人・晶はロックバンドのボーカル、これだけでもかなり型破りな主人公だよね。でも無敵な訳じゃなくて、殺されそうになったら恐怖で震える、普通の人間。そこがヒーローぽくなくていいのかも。
このシリーズは、脇役もいい感じ。
鮫島の恋人・晶(晶の書き方が、なんか男が書いているなーって感じがするけど(笑))、鮫島に理解を示す上司・桃井、超一流の腕を持つ鑑識官・藪、でも実はわたしが一番好きなのは、ゲイバー・“ママフォース”のママかな(笑) ママとのやり取りが面白くて、こういうママがいるゲイバーに行ってみたいなあと思ったり。

この話は、殺人事件の犯人よりも、密造銃の作り手である木津の方が強烈な印象。なんか気持ち悪いんだよね。ホモなのがじゃなくて、サドっぽいところとか。

木津を追う鮫島と、殺人事件の犯人と、犯人を騙る“エド”の3つの流れが無理なく1つにつながる構成は、やっぱり上手いなあと思う。個人的には、一番盛り上がるのは木津の工房での出来事だけど、ライブハウスでの捕り物劇の時にもカタルシスを感じられるし。
舞台になっているのが歌舞伎町なので、たまに映画を観に行ったりする身にはイメージしやすいのも、読みやすいポイントかな。

評価:★★★★(4.0)
ラストの鮫島の台詞が好き。桃井さん、カッコいいっす!

しかし、ドラマ版では鮫島を舘ひろしが演ったのか…なんか違う…(一見、警官とは思えない優男なんだってば!)


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鮫島を真田広行、晶を田中美奈子が演っています。
どっちかっていうと、こっちの方がイメージに合ってるなあ

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THEMA:ハードボイルド
GENRE:小説・文学
TAG:大沢在昌 「新宿鮫」シリーズ 「このミステリーがすごい!」1991年版 
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この記事へのコメント
No title
お邪魔します~♪

映画では、真田広之が鮫島、田中美奈子が晶をやってます~♪
こっちの方が、鮫島らしい??
2008年08月25日(月) 07:19 |   | はっち #OTYWUAPw[ EDIT]
はっちさん
こちらにもコメントありがとうv-344

映画版は怖くて観られませんねエ…
舘ひろしよりはイメージに近いと思うけど。
はっちさんは観たのかしら?
2008年08月27日(水) 00:34 |   | りお(管理人) #xPbS6JcU[ EDIT]
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