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容疑者Xの献身 
2009年11月02日 (月) | EDIT |
容疑者Xの献身容疑者Xの献身
著  者: 東野圭吾
出版年: 2008年
出版社: 文春文庫/文藝春秋

旧江戸川の堤防で、顔をつぶされ指紋を焼かれた身元不明の死体が、盗難自転車と共に発見される。ほどなく死体の身元は富樫慎二と言う男だと判明、警視庁捜査一課の刑事、草薙俊平は、参考人として富樫の元妻である花岡靖子の元に事情聴取に訪れ、その際に靖子の隣に住む数学教師の石神哲哉と遭遇する。石神が手にしていた郵便物から、彼が帝都大学のOBであると知った草薙は、大学時代の同期である帝都大学物理学科助教授、湯川学に話をすると、石神は、湯川が天才数学者と認めるただ1人の男だと言う。懐かしさにかられ、湯川は石神と17年ぶりの再会を果たすが―――――


これもかなり前に読み終わっていたんだけど、なかなか記事に出来ずにいました。
いやーもうラストに泣きました。。。自己犠牲と言うか、無償の愛と言うか…こんなこと、普通の人には出来ない。
靖子がそのまま工藤と幸せになっていれば、形としては見捨てられても、石神の思いはある意味で報われたと言えるけれど(靖子は石神を一生忘れないだろうし)、結局最後に靖子が警察にやってきたことで、靖子と罪を共有出来るけど、石神の思いは拒絶されたってことなんだよね。
石神にとってはどっちが幸せなんだろう。。。

ただ、石神は罪悪感を感じる必要はないと言っているけれど、実際は無理でしょう。石神が罪を犯したことで、捕まろうと捕まるまいと、靖子は一生罪悪感を背負って生きることになる。意図していなくても、石神の行為は非常に残酷で自己中心的。そういう意味で、石神のは愛じゃなくて恋かなとも思う。

石神の使ったトリックはあんまり気にしてなかったんだけど(身代わり殺人と言うのは全然思いつかなかったので衝撃だったけど)、これまでずっと他人とすり替わるべく生活していたというならともかく、まったくの他人を別人を仕立て上げるって結構難しいんじゃないかなあ。石神としては、もし別人だと発覚したとしても、それがわかる頃にはすべて終わっているという計算だったのだろうけど、そこまで気付かないほど警察って甘いかなあ。その辺がちょっと引っかかりました。

評価:★★★★☆(4.5)
結構このシリーズは好きだし(加賀シリーズよりは劣りますが)、そもそも東野ファンなので点は甘くなっています。
しかし、無償の愛ってなんだろうなあ。。。

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THEMA:東野圭吾
GENRE:小説・文学
TAG:東野圭吾 「このミステリーがすごい!」2006年版 
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