週に1本は劇場で映画を観る!が合言葉。 主に映画、時々小説の感想を脳内垂れ流しで書きなぐるブログ。ネタバレあり。
闇の底 
2012年09月10日 (月) | EDIT |
闇の底闇の底
著 者:薬丸岳
出版年:2006年
出版社:講談社

ある冬の日、埼玉県日高署の長瀬一樹は、何者かに凌辱され殺された小学四年生の少女、牧本加奈の遺体を見てから、寒さを感じなくなっていた。長瀬が幼い頃に同じように殺された妹の絵美を思い出し、必ず加奈を殺した犯人を捕まえて死刑台に送ってやると誓い、捜査を続けていた。加奈の事件から数日後、同じ埼玉県の坂戸中央公園のごみ箱に男の生首が捨てられていると通報があり、埼玉県警捜査一課の村上康平刑事は現場に駆けつける。生首と共に袋に入れられていた保険証から、木村正次という男だと判明、村上が木村の自宅を訪ねると、木村の胴体が放置されており、下腹部に“S”と読める傷跡が残されていた。捜査を進めるうち、木村は20年ほど前に9歳の少女をレイプして殺した罪で服役し、7年前に仮出所していたことがわかる。そんな時、捜査本部あてに木村を解体する様子が収められたDVDが送られてくる。死刑執行人“サンソン”を名乗る犯人は、子供が殺される犯罪が起きれば、木村のようにかつて子供を殺し、傷つけた人間を生贄とすると宣言。そして長瀬は、かつて妹の事件を担当し、その後父親のように長瀬を見守っていた藤川徹管理官により、坂戸署の捜査本部に呼ばれ、村上と組んでサンソン探しをするよう命じられるが―――――


天使のナイフ」が面白かったので、何冊か読んでみようと思って図書館で借りてきました。かなり前に読んでいたのだけど、記事にするのが後回しになって、細部を忘れてしまって借り直し… (^_^;)
この人、前作も犯罪被害者の遺族を扱っていたよね。こういうテーマが好きなのかな?
今回は、幼い少女に対する性犯罪を題材として、その犯罪被害者の遺族が警察官となって、犯罪被害者遺族としての個人の感情と、警察官としての使命という葛藤がテーマ。これに、殺人事件の犯人捜しというミステリも絡めている。誰がサンソンなのかは最後までわからないし、やっぱり上手いと思いました。

犯罪者を許せない、自分と同じ気持ちを味わわせたくないと思う気持ちはモチベーションにはなるだろうけど、その反面で、罪を犯した人を守らなければならないことがある、これを仕事と割り切るには、長瀬の過去は辛すぎる。最後の長瀬の選択は、世間的にどうかということは別として、理解はできる。これは賛否両論あるだろうけど。

でも難しいよなあ。こういう性癖は矯正できるものではないからね。まぁ、ロリコンであっても犯罪者とならない人の方が多いだろうし、実際に行動に移すかどうかということが、理性なんだけれども。これは、ロリコンじゃなくても同じか。
実際に行動に移しちゃう人は、小坂や長瀬が命を張っても、結局やると思うんだ。警察も抑止力として弱いかもしれないけど、サンソンがやっていることも抑止力としては同じくらいなんじゃないだろうか。

全体的に良く出来ていると思うけど、小坂がサンソンとなる理由がちょっと強引かなあと思わなくもない。あと、群像劇のようにしているからか、主人公である長瀬の印象がちょっと薄味かもしれない。サンソンの印象はばっちりだけども。

評価:★★★☆(3.5)
天使のナイフ」にはちょっと劣るかな? でも十分面白かった。これからも期待です。


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THEMA:ミステリ
GENRE:小説・文学
TAG:薬丸岳 
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2012年09月17日 (月) 01:03:23 |  みるき~うぇい